再生可能エネルギー

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固定価格買取制度(FIT)が始まって4年が経過するあいだに、再生可能エネルギーの導入量は順調に伸びてきた。

 

この間に運転を開始した発電設備の規模は3,000万kW(キロワット)を超えた。

 

大型の原子力発電所30基分を上回り、国内の電力源として大きな役割を担い始めている。

 

 

 

再生可能エネルギーによる電力の供給量は増え続けて、2015年度には国全体の4.7%まで拡大した。

従来の水力発電と合わせると14.3%になり、2020年度には20%を超える勢いだ。

今後も原子力を上回る規模の電力を供給していく。

 

政府が2030年度の目標に掲げるエネルギーミックスでは、CO2(二酸化炭素)を排出しない再生可能エネルギーと原子力で44%まで高める計画だ。

いまや再生可能エネルギーだけで30%以上を供給できる状況が見えてきた。

原子力の再稼働が目標どおりに進まなくても、電力の供給量とCO2の削減量に支障は生じない。

 

これまで再生可能エネルギーの問題点に挙げられてきた2つの課題がある。

 

1つは天候によって発電量が変動すること、もう1つは発電コストが高いことだ。

 

発電量の変動を解決する手段はいろいろある。

地域間で需要と供給を調整するほかに、企業や家庭で自家消費を増やしていく。

 

FITの買取価格が電気料金を下回る水準になると、売電よりも自家消費のメリットのほうが高くなる。

再生可能エネルギーで作った電力を自家消費して、電気料金を安く済ませるようになる日は遠くない。

国全体で買取費用の拡大を防ぎ、電気料金に上乗せする賦課金の上昇を抑える必要がある。

 

政府は再生可能エネルギーの拡大策を2017年度に大きく転換する。

これまで買取制度に依存して導入量を伸ばしてきた状態から、自家消費や地産地消による「自立できる再生可能エネルギー」を目指す。

そこで最も重要な対策が発電コストの低減だ。

 

日本では再生可能エネルギーの発電コストが海外と比べて2倍近い水準にある。

国土が狭くて土地代が高い問題はあるものの、いまだ市場が未成熟で競争が少なく、その一方で流通経路が複雑な構造になっていてコストの増加を招いている。

こうした問題を解決していけば、発電コストを大幅に下げることは十分に可能だ。

 

太陽光発電と風力発電のコストに対して政府の目標値がある。

事業用(非住宅用)の太陽光発電のコストを2020年に14円/kWh(キロワット時)へ、さらに2030年に7円/kWhまで引き下げる。

14円は企業向けの電気料金の単価と同じ水準になり、7円になると原子力や石炭火力の発電コストよりも安くなる。

 

同様に住宅用の太陽光発電のコストも低下させて、2019年には売電価格を家庭向け電気料金の単価と同程度の24円/kWhまで引き下げる。

さらに2020年代の早期に売電価格を11円/kWhまで下げることで、卸電力市場で取り引きする電力の単価と同等にする。

 

すでに海外では太陽光発電による電力の取引価格が6円/kWhを切るケースも出始めている。

太陽光をはじめ再生可能エネルギーの電力は、バイオマスを除けば燃料費がかからないからだ。

発電設備を長期に運転すれば、安い単価で電力を供給しても採算がとれる。

日本でも2017年度に改正するFITの新制度を通じて、発電コストの低減にはずみがつく。

 

 

 

太陽光の買取価格がまもなく20円を切る

 

太陽光発電の買取価格は2017年度に事業用が21円になり、FITを開始した当初の40円から5年間で半分の水準まで下がる。

加えて発電能力が2,000kW以上の大規模な発電設備には入札方式を導入して、21円以下の買取価格で取り引きする。

もはや20円を切るのは時間の問題だ。

 

住宅用の太陽光発電の買取価格についても、3年後の2019年度に24円まで引き下げることが決まった。

政府が太陽光発電のコスト目標に掲げた家庭向け電気料金の水準と同じだ。

2020年代には電力を買うよりも太陽光発電で自家消費するほうが安く済む。

住宅に太陽光発電を導入するインセンティブが再び大きくなっていく。

 

太陽光発電の導入コストの多くを占めるのは太陽光パネルだ。

このところパネルの価格低下が進んだことで、「過積載」の太陽光発電設備が増えてきた。

発電した電力を送配電ネットワークに供給するためにはパワーコンディショナー(パワコン)が必要になる。

パワコンの容量に対して100%を超える出力のパネルを設置する場合を過積載と呼んでいる。

 

太陽光パネルの出力は日中に最大になり、朝や夕方には低下する。

日中に発電した電力がパワコンの容量を超えて余剰になっても、数多く設置した太陽光パネルで朝や夕方の発電量を増やすことができれば、1日の総発電量は多くなる。

それだけ売電収入が増えて、パネルの導入コストを上回る状況になってきたわけだ。

 

過積載が進んだ結果、太陽光発電の設備利用率(発電能力に対する発電量の割合)は年々上昇している。

発電能力が1,000kW以上の実績値を見ると、2015年7月~2016年6月に運転を開始したケースでは設備利用率が15.1%になっている。

1年前と比べて0.5ポイント高い。さらに2000kW以上の発電設備では16.3%に上昇する。

 

FITが始まった2012年度の時点の太陽光発電の設備利用率は12%を想定していた。

当時の設備と比べて年間の発電量が25%以上も増えている。

国土の狭い日本でも、土地を有効に利用して太陽光の発電量を拡大できる方法が広がってきた。

 

その1つが農地を活用した営農型の太陽光発電だ。

農地に支柱を立てて高い位置に太陽光パネルを設置したうえで、パネルの下では農作物も栽培する。

太陽光を発電と農業の両方に利用することから「ソーラーシェアリング」と呼んでいる。

全国各地に荒廃する農地が増えている中で、発電と農業による収入の増加を農地の再生につなげていく。

 

最近では一般の農家が運営する小規模なソーラーシェアリングに加えて、企業による大規模な導入事例も増えてきた。

典型的なプロジェクトが鳥取県の日本海側にある北栄町(ほくえいちょう)で始まっている。

面積が1万8,000平方メートルある農地に、4,200枚の太陽光パネルを設置して2015年11月に運転を開始した。

発電能力は1,000kWで、現在のところ国内最大の営農型による太陽光発電設備だ。

 

年間に105万kWhの電力を供給して、4,200万円の売電収入を見込んでいる。

太陽光パネルの下では、ビルの屋上緑化などに使う「常緑キリンソウ」を栽培して販売する。

農作物の収入は売電と比べると小さいが、農地を活用して再生可能エネルギーを増やす効果は大きい。

 

 

 

風力発電のコストも電気料金に近づく

 

日本では太陽光発電の導入量が圧倒的に多いが、海外では風力発電が再生可能エネルギーの主流になっている。

導入量の増加に伴って発電コストが低下して、2016年には全世界の平均で8.8円/kWhまで下がった。

最新の事例では3円/kWhを切るケースもある。

 

これに対して日本の風力発電の平均コストは13.9円/kWhと高く、海外の1.6倍の水準だ。

政府は太陽光発電と同様に風力発電のコスト低減を進めて、2030年までに現在の海外の平均値と同等の8~9円/kWhを目指す。

実現できれば原子力や石炭火力の発電コストよりも低くなって導入にはずみがつく。

 

風力発電でも設備利用率が高くなってきた。

従来は標準で20%を想定していたが、直近の実績値では24.8%まで上昇している。

同じ能力の設備でも年間の発電量が2割以上も増える。

これを前提に風力発電の買取価格は3年後の2019年度に19円まで引き下げる予定だ。

既設の発電設備をリプレースした場合には16円になる。

買取価格が企業向け電気料金の水準(14円/kWh)に近づいていく。

 

ただし風力発電には騒音や動植物に対する影響の問題がある。

人家の近くや鳥類の生息地には建設しにくい。

その点で将来に向けて導入量の拡大を期待できるのは洋上風力だ。

工業地帯にある港湾区域や沖合の一般海域でも洋上風力発電の導入プロジェクトが増えてきた。

 

現在のところ発電設備を海底に固定する「着床式」を採用する事例が多いが、日本の近海には遠浅の部分が少ないために、着床式で建設できる海域は限られている。

今後は洋上の発電設備をアンカーチェーンで安定させる「浮体式」が増えていく。

 

浮体式の洋上風力発電で世界最大級の実証設備が、福島県の沖合20キロメートルの海域で運転中だ。

3基の大型風車と1基の変電設備から海底ケーブルで陸上まで電力を供給する。

発電能力は合計で1万4,000kWに達して、一般家庭の1万世帯分に相当する電力を洋上で作ることができる。

 

この実証設備で導入効果を確認できれば、浮体式による洋上風力発電の開発プロジェクトが全国に広がっていく。

導入事例の増加に伴って発電コストは下がる。

2030年代には陸上風力よりも洋上風力の導入プロジェクトのほうが多くなる見通しだ。

 

 

 

バイオマスに続いて中小水力と地熱発電も

 

5種類ある再生可能エネルギーの発電設備の中で、太陽光の次に導入量が増えてきたのはバイオマス発電だ。

すでに280万kWにのぼるバイオマス発電設備が運転を開始したほか、運転開始前の認定設備を加えると500万kWを超えている。

現時点で運転中のバイオマス発電設備は生ごみなどの一般廃棄物を燃料に利用するものが多い。

 

今後は全国各地の森林にある間伐材を活用した木質バイオマス発電に加えて、海外から輸入するパームヤシ殻などの農作物残さを利用する発電設備が増えていく。

パームヤシ殻はヤシの実から油を抽出した後の殻の部分を乾燥させて砕いた木質バイオマスの一種で、東南アジアから安く大量に調達できるメリットがある。

 

パームヤシ殻を燃料に利用した場合の買取価格は、現在のところ事業用の太陽光発電と同じ24円だ。

ただし発電能力が2,000kW以上になると、2017~2019年度に認定を受けた場合には21円に下がる。

それでも通常の火力発電のコストと比べて高いが、生物由来の燃料を使ってCO2の排出量を削減できる価値がある。

 

 

 

バイオマス発電に続いて中小水力発電の導入量も着実に伸びている。

ダムの直下に発電所を建設して放流水を利用する方式のほか、農業用水路や水道管に小規模な発電設備を導入する事例が増えてきた。

 

最近では古い水力発電所をリニューアルして発電量を増加させるプロジェクトが各地で始まっている。

典型的な例は島根県の企業局が運営する6カ所の水力発電所のリニューアルだ。

運転開始から40年以上を経過した水力発電所を対象に、老朽化した設備の更新を進めている。

 

リニューアルしても発電に利用できる水量や落差は従来と変わらないが、設備を更新することで稼働時間が長くなって発電量が増える。

合わせてFITの認定を受ければ、高い買取価格で売電できるようになる。

既設の導水路をそのまま活用して発電設備を更新した場合には、買取価格は12~25円の範囲だ。

すでに火力発電の水準に近づいている。

 

 

 

再生可能エネルギーの拡大に向けて、残る課題は地熱発電だ。

日本には世界で第3位の地熱資源量がありながらも導入量は少ない。

FITの対象になっている地熱発電設備を合計しても1万kW程度にとどまっている。

地熱資源の豊富な火山地帯が自然公園に指定されていて、発電設備の建設に厳しい制限があるからだ。

温泉地では地元が反対するケースも少なくない。

 

そうした中で温泉地を活性化するために地熱発電所の建設に乗り出す地域が出てきた。

阿蘇山の北側にある熊本県の小国町(おぐにまち)では、地元の住民が地熱発電所の建設を推進した。

再生可能エネルギーを生かした町づくりで観光客を呼び込み、新たな雇用を創出する狙いもある。

 

同様の取り組みは全国の温泉地に広がり始めている。

地熱発電の排熱をビニールハウスに供給して野菜や果物の栽培に利用する例も増えてきた。

再生可能エネルギーの電力と熱を地産地消しながら、地域の農業や観光業を盛り上げる試みだ。

 

 

 

スマートジャパンより

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燃料電池車向け水素ステーション

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太陽光発電のメンテナンスなどを実施する「三沢市ソーラーシステムメンテナンス事業協同組合」(相場博理事長)が、青森県おいらせ町内に、固定型水素ステーションを開設する。

 

燃料電池自動車(FCV)に水素を補充する固定型の水素ステーションは北海道・東北にはなく、寒冷地対策として地中熱を活用。

 

寒冷地仕様の設置工事や管理に関する技術を実証・構築し、全国への発信を目指す。

 

 

 

19日までに、水素ステーション導入を加速する環境省の事業に採択された。

補助金1億2千万円を含め、総事業費約2億円を見込む。

来年3月末の完成、4月以降の稼働を目指す。

 

県によると、全国に設置されている水素ステーションの開設者は大手エネルギー会社が大半で、民間の組合組織が開設するのは全国初という。

 

協同組合の組合員が所有する約24アールの敷地に、自動車大手のホンダ(東京)と産業ガス大手の岩谷産業(大阪)が共同開発した「スマート水素ステーション」を開設する。

冬場は、外気を地中のパイプで温めてステーション内部に送風、凍結を防ぐ。

 

協同組合は、ホンダが今年3月に発売を始めたFCV「クラリティ・フューエル・セル」1台を導入する。

事業者に貸し出すほか、災害発生時に非常電源として活用する構想も描く。

 

ステーションで使用する電気は、東芝環境ソリューション(横浜市)の技術協力を受け、太陽光発電の使用済みパネルを再利用する予定。

協同組合と同社は6月、技術協力に合意した。

 

相場理事長は「大手企業と手を携え、寒冷地でも水素ステーションを稼働できることが実証できれば、燃料電池車の普及につながる。将来的にはビジネスとして成立するよう進めたい」と話している。

 

 

 

Web東奥より

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岐阜で再生エネ広がる

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全国屈指の豊富な森林や水資源を抱える岐阜県の山間部で、再生可能エネルギーを活用する動きが広がっている。

 

郡上市では集落の農業用水を使った小型水力発電事業が始まった。

 

新産業として育成、地域活性化も視野に入れる。

 

 

 

郡上市白鳥町の石徹白(いとしろ)地区で6月、小型水力が稼働した。

最大出力125キロワット、年間発電量は61万キロワット時で130世帯分の消費電力に相当する。

 

運営は「石徹白農業用水農業協同組合」。

集落の約100この住民がほぼすべて出資して設立。

運営を全国でも珍しい農協としたのは「先祖が明治初期に水田を作るため手掘りした」農業用水が水源のためだ。

 

 

 

高山市は間伐材の活用を始めた。

同市と市内のNPO法人活エネルギーアカデミーが連携。

NPO法人は間伐材を1トンあたり2千円の地域通貨で買い取って業者に売り、燃料とする。

 

八百津町では、発電事業ベンチャー、清流パワーエナジー(岐阜市)などが町内で生じた間伐材や太陽光を使って発電。

この電気で水を分解して水素を発生させて貯蔵し、燃料電池の発電に使う計画という。

 

高齢化や人口減に直面するコミュニティーの生き残り策として、再生エネの活用が広がりそうだ。

 

 

 

日経産業新聞より

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農地で発電 パネル供給

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昭和シェル石油子会社のソーラーフロンティア(東京・港)は14日、新潟県佐渡島で、農地に太陽光発電システムを設置する実証実験向けに太陽光パネルを供給したと発表した。

 

農作物栽培と発電を両立させて農地を最大限に活用する「営農発電」と呼ぶ発電手法向け。

 

全国で事例が増えており、同社は今後の成長分野の1つと位置付ける。

 

 

 

実証実験は、日照量が少ない佐渡島で営農発電の有効性を検証する狙いで、東京大学などが、進めている。

ソーラーフロンティアは、銅やインジウム、セレンを原料とする主力の「CIS薄膜パネル」を供給した。

シリコン製のパネルに比べて発電能力が高い特徴があり、これまでも佐渡島で採用実績があるという。

 

パネルを置く架台は高さを2メートルに設定し、設備の下で農作業ができるようにした。

設備出力は10キロワットで、年間の想定発電量は1万1,000キロワット時を見込む。

発電した電気は東北電力へ売電する。

 

営農発電は農地をパネルで覆うため、作物への日照量が減る問題がある。

ただ、植物は必要以上の光を当てても光合成は増えないため、必要量さえ確保できれば栽培と発電の両立は可能という。

現在は設備の下でブロッコリーを栽培しているが、季節に応じた野菜を栽培して影響を検証する。

 

かつて農地での太陽光発電による売電は規制があったが、2013年に農林水産省が規制緩和したことで導入が増えている。

 

 

 

日経産業新聞より

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農業ハウスに発電フィルム

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農業用ビニールハウスの代わりにフィルム状の透過型有機薄膜太陽光電池(OPV)を使い、農作物生産と発電の両立ができる発電装置の開発を目指し、長野県などによる産学官研究コンソーシアム(共同事業体)が産声を上げた。

 

国内初の取り組みで、平成31年の試作品完成を目標とする。

 

県農政部は「まずはブドウの雨よけ栽培で実用性を評価し、農業生産に革新をもたらす新技術として開発していきたい」と意欲を燃やしている。

 

 

 

近年、県内でも売電目的の太陽光パネルの設置が急速に拡大しており、それが農地を圧迫して農作物栽培に影響が懸念される事例も見られるという。

 

こうしたなかで、設立されたコンソーシアムが開発に着手したのは、農業資材としての機能も併せ持った発電装置だ。

農業用ハウスのビニールの代わりにフィルム状のOPVを張り、作物の成長に必要な光の波長だけを透過させる。

成長に不要な光の波長はOPVが受け止め、その光を発電に用いるという画期的な仕組みだ。

 

コンソーシアムは、OPVの農業利用の道を探る諏訪東京理科大システム工学部の渡辺康之准教授と、有機電子デバイス研究開発メーカー「イデアルスター」(仙台市)、県農政部の果樹試験場(須坂市)で構成する。

開発や試作、実用性の評価をそれぞれの役割に応じて分担する。

 

フィルムに塗る半導体塗料の色や厚さを変えることで透過させる光の波長を選択できる。

しかし、作物ごとに成長に求められる光の波長がまだ十分に解明できていないため、どのような特性を持ったOPV開発を行うかが、開発成功への鍵を握る。

渡辺准教授は「必要な光を通す装置を開発し、農業を主役に太陽光発電ができるソーラーマッチングを実現したい」と話す。

 

OPVの発電量は、パネル式太陽光発電の3分の1程度を目標とする。

果樹試験場は「発電した電力をハウスの冷暖房や灌水(かんすい)装置、生育調整のための夜間照明などに利用し、電力供給が難しい中山間地などでの施設栽培により農家所得の向上を図っていく」としている。

 

利用を目指す作物の一つであるブドウの栽培では、種なしにする薬液処理や裂果の防止などのメリットが図れるために雨よけ栽培が盛んに行われている。

果樹試験場では今年度、試作のOPVを使って雨よけ栽培を行い、収量や品質などへの影響を調べつつ、発電量を検証する計画だ。

 

県農政部は「農地に太陽光発電装置を設置する場合には転用許可などの手続きが必要だが、作物に影響を与えないOPVの使用について農林水産省と協議を進めたい」と話している。

 

 

 

産経新聞より

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太陽光 新ビジネス拡大

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リース会社などが新たな太陽光ビジネスに動き始めた。

 

2012年度に始まった政府の太陽光の買い取り制度では価格下落が続き、新たにパネルを設置するだけでは、もうけが出にくくなっている。

 

各社は過去に政府が買い取り対象として認めた既存設備を買い取るなどして、利益の確保を目指している。

 

 

 

三菱UFJリースの子会社、MULエナジーインベストメント(東京・千代田)は今夏にも、ほかの事業者から太陽光発電事業を買収する数百億円程度のファンドを設立する。

資金は銀行など機関投資家から募り、政府が過去に買い取りの対象と認めた設備を買収して運営する。

 

過去の設備は保守点検などに手間がかかることから事業者が嫌気して手放すケースが増えている。

いわば「中古市場」を使って事業を買い取ろうとしている。

 

三菱総合研究所も三菱UFJモルガン・スタンレー証券と組んで500億円規模のファンドを近く設立する。

保守点検をする電力大手傘下の工事会社などと連携すれば利益が出せるとみている。

 

近年、買い取り制度を前提とした太陽光事業は有望な投資対象として広く注目されてきた。

太陽光による売電の収入が株式や債券と比べて安定的に高い利回りが期待できたからだ。

 

政府は増え続ける国民負担の抑制に向け、企業向け太陽光の買い取り価格を2012年度の1キロワット時あたり40円から2019年度に大口向け電気料金と同じ17~18円程度に下げる見通しだ。

家庭向けも2012年度の42円から2019年度に24円程度にする。

 

ただ過去に買い取り対象として認められた設備では、政府は基本的に同じ価格で電気を買い続ける。

各社は過去に高めの買い取り価格が認められた設備の運営を引き継げは、安定した利益を確保できるとみている。

 

買い取り制度からの脱却を念頭に置いた動きも出てきた。

オリックスがNECなどと設立した「ONEエネルギー」(東京・港)は昨年、家庭の屋根などに設置する太陽光パネルと、電気を一時的にためることができる小型の蓄電池をセットで貸し出すサービスを始めた。

今はタマホームと組んで事業展開しているが、今後は提携先を増やす計画という。

 

電気を電力会社に売るのではなく、自家発電に活用することで、電気料金を引き下げる狙いがある。

太陽光の買い取り価格が一段と下落しても影響を受けないようにすることで、事業の安定につなげる。

 

 

 

▼再生可能エネルギーの買い取り制度

政府が認定した太陽光発電所などの設備でつくった電気を電力会社に固定価格で一定期間買い取るよう義務付けている。

買い取り価格は再生エネの普及に向けて高めに設定されてきた。

負担は家庭や企業が支払う電気料金に上乗せされている。

 

太陽光など再生エネの導入に伴う国民負担は2016年度に標準家庭で月675円で2015年度(474円)から4割増える。

経済産業省は国民負担を抑えるため、買い取り価格の引き下げとともに制度見直しも進めている。

 

 

 

日本経済新聞より

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