茶殻から系商品原料

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化学品製造のカーリットホールディングス(HD)は、緑茶を充填するボトリング事業で出る茶殻から化粧品原料を開発した。

 

2018年度中に量産工場を稼働する。

 

これまで大量に出る茶殻は産業廃棄物として処理費用を払っていた。

化学メーカーの蓄積を生かして有効活用に乗り出す。;

 

 

 

子会社のジェーシーボトリング(東京・中央)は飲料大手からの受託で緑茶やコーヒーなどの清涼飲料水をペットボトルや缶に充填している。

ラインを増設した2011年からは、緑茶飲料大手からの受託生産量が急増し、茶殻が大量に出るようになった。

 

「年間約1,000トン出る茶殻の処理費に数千万単位かかる」。

R&Dセンター開発企画室の相沢恭室長はこう述べる。

 

水分を含んだ茶殻は酸化による劣化が早く、再利用の使い道に悩んでいた。

家畜の飼料や肥料として再利用できるのは微量で、大半を産業廃棄物として、業者に処理を委託していた。

 

2014年に同センターの研究員が茶殻を自社技術を生かして有効活用できないかと考え、化学的に分析し始めたのがきっかけだった。

 

研究開発を進めたところ、意外にも有効成分が豊富に残っていることが分かった。

それまでは「茶殻にはもう中身が残っていないと思い込んでいた」(相沢室長)ため、茶殻の成分を十分に分析していなかったという。

 

抽出コストの採算性を確保するため、茶殻から複数の成分を抽出する技術は、化学メーカーの知識と経験によるものだ。

 

化粧品原料となる抽出成分はクロロフィル(葉緑素)と緑茶ポリフェノールだ。

消臭効果のあるクロロフィルはデオドラント商品への利用を想定する。

緑茶ポリフェノールは抗酸化力や抗菌効果があるカテキンを多く含む。

強い紫外線を浴びるとシミやソバカスの原因となるメラニン色素の過剰な生成を抑えるほか、紅班やニキビにも効果があるため、スキンケア商品向けの採用を見込む。

 

化粧品原料には安心と安全が求められる。

「日々飲んでいる緑茶ならば化粧品にしてもイメージは良い」(相沢室長)

 

すでに複数のメーカーから引き合いがあるといい、2017年度中にパイロットプラントを、緑茶をボトリングする渋川工場(群馬県渋川市)の近くに立ち上げ、試験販売に着手する。

2018年度に、25億円の設備投資枠の中で製品化に向けた量産工場を稼働させる計画だ。

成分を付与したフィルムなど、高付加価値製品の開発も進める。

 

ただ化粧品原料を抽出した後にも茶殻は残る。

このままだとやはり産業廃棄物となるが、主成分のリグニンや繊維のセルロースが残っておあり、活用法をまだ探っている段階だ。

 

このほかボトリング工場では、ウーロン茶や紅茶といった他の茶殻や、缶コーヒーを生産した後のコーヒー殻もある。

相沢さんは「うまく活用法を見出して、最終的には廃棄量ゼロを目指したい」と今後の研究開発の進展に期待を込める。

【小柳優太】

 

 

 

日経産業新聞より

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緑化技術で「冷える街路」

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染色加工の小松精練(能美市)は、屋上緑化事業を手掛ける東邦レオ(大阪市)と業務提携を結び、街路の表面温度が下がりやすい特殊な舗装技術を共同開発した。

 

2020年の東京五輪・パラリンピックを控えて首都圏の開発が進む中、緑化基盤材「グリーンビズ」のノウハウを応用し、環境に配慮した「グリーンインフラ」分野に本格参入する。

 

 

 

グリーンビズは、工場廃水を浄化する際に生じる余剰汚泥を再利用しており、保水性や断熱性に優れるほか、蒸気を拡散する性能も高い。

昨年、都電荒川線の軌道緑化の検証実験に採用され、小松精練グループで拡販を進めてきた。

 

東邦レオと共同開発した舗装技術「アクアビズ―J工法」は、グリーンビズと東邦レオの舗装技術「J・ミックス」を組み合わせた。

15日から販売を始める。

 

J・ミックスの基盤材は、建設廃材のコンクリートなどを砕いて再利用したもので、雨水の貯留性能が高い。

グリーンビズと2層構造にすることで貯留した雨水が蒸発しやすくなり、「冷える街路」として表面温度を下げる効果が期待できるという。

 

生産、販売は当面、小松精練と東邦レオが行う。

首都圏から販売を進め、需要が増えれば建設業者などに生産、販売を委託することも検討している。

小松精練の担当者は「東邦レオが持つグリーンインフラのノウハウを学び、新技術の開発や拡販に生かしたい」と話した。

 

 

 

北國新聞より

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夢のパートナーはヤギ120頭

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沖縄県南城市玉城糸数に4月にオープンした「糸数カプラファーム」の仲村嘉則代表(56)は、県内でも最大規模の約120頭のヤギを飼育し、生産から流通までの6次産業化を目指して取り組んでいる。

 

「沖縄が誇るヤギ文化を県内外に広げていきたい」と意気込んでいる。

 

 

 

市内で自動車修理工場を営む仲村代表は農業で起業するという長年の夢をかなえようと、昨年8月に農業生産法人「大地」を立ち上げ、準備を進めてきた。

 

イタリア語でヤギを意味する「カプラ」を名前に付けたファームを4月1日にオープン。

農業用ハウスを利用した飼育小屋では、日本ザーネン種やボア種、ヌビアン種の計3種類のヤギを飼育している。

 

湿気や暑さを嫌うヤギにストレスを与えないよう、ケージを高床にし、風通しの良い開放的な造りになっている。

衛生や防疫面も考慮し、ふんは床下に設置したベルトコンベヤーに落とす仕組みを取り入れ、これまで重労働だったふんの処理を手軽にできるようにした。

ふんは堆肥として再利用する。

 

仲村代表は、2年後の年間500頭の出荷を目標に、今後飼育数を200頭まで増やす考えだ。

飼料もウコンやモズク、月桃など市の特産物が使えないか模索しており、「将来は『南城ブランド』として売り出したい」と話す。

 

年内にはファーム隣に直売店とレストランを開店させる計画で、枝肉の販売やヤギ乳を使ったジェラートやチーズ、ヨーグルトといった商品開発も進める。

レストランでは「ヤギ御膳」などのコース料理も提供したいと意欲的だ。

市内約30人のヤギ生産家らでつくる「南城市山羊生産部会」の安和朝三会長(75)は「県内ではヤギ肉の消費が増え、需要に対して供給が追いついていない」と説明し、部会でも飼育数増加に力を入れているという。

 

多頭飼育で大量出荷を目指す仲村代表の取り組みに期待し、「非常に先進的な飼育方法で会員のモデルケースになっている。

われわれも協力してぜひ成功させたい」と話した。

【知念豊】

 

 

 

沖縄タイムスより

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港湾構造物に破砕瓦適用へ

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国土交通省中部地方整備局は、破砕瓦の港湾構造物への利活用検討を進めており、このたび利活用技術資料を作成し、ホームページ上で公開した。

 

軽量で排水性が高いという、破砕瓦特有の材料特性を生かした路盤材・透水材・舗装材といった陸上工事での用途がある一方で、港湾工事での利用が進んでいない現状から、同局は利活用用途の拡大を図るため資料の取りまとめを行った。

 

 

 

海上施工で想定される適用用途は、▽裏込材▽裏埋材▽埋立材。

破砕瓦の材料特性を整理した結果、一般的な材料よりも軽量で、内部摩擦角が大きいため土圧低減材料として有効とした。

 

一方で、水中投入時のゆるく堆積した状態を想定した場合、材料の分離や濁り、体積収縮による沈下が生じる。

こうした課題の対応策として、水洗いや粒度調整による細粒分の除去、サンドコンパクションパイル工法等で締め固める必要があるとした。

安全性については、有害物質の溶出や環境汚染は起きないとしている。

 

もっとも適用性が高かったのは、矢板式岸壁の改良工事で、土留矢板背後の気中部の裏埋材として適用した結果、作用土圧の低減効果を得られた。

従来施工と比べ、全体に必要な鋼材量を数%低減できる見込み。

また、気中部での適用の場合、濁りや分級対策を行う必要がないため、標準材料より安価で集められるメリットがある。

 

同資料は、愛知県で生産される三州瓦の規格外品を破砕したものを対象としているが、他産地の破砕瓦を使用する場合にも適用できる。

また、破砕後の粒径は0~20ミリメートルに限定される。

 

中部地方整備局は、「海上工事を想定した用途については、いくつかの留意事項をクリアすれば適用できる。陸上施工については、水中投入時の懸念事項がなく、海上施工より適用性が高いといえる」とした。

 

 

 

循環経済新聞より

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耕作放棄地とことん活用

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耕作放棄地を活用し、農業再生に取り組む岐阜県恵那市と恵那農業高校(同市大井町)、土木工事業「田口建設」(同市長島町)の3者による耕作放棄地利活用事業に関する連携協定の締結式が、長島町久須見の試験農地であった。

 

 

本年度に、市が立ち上げる農産物振興事業「儲(もう)かる農業プロジェクト」の一環。

 

市は離農者から無償で借りた久須見の耕作放棄地約48アールにレンゲ、エゴマ、ハーブ、ブルーベリーを作付けし栽培する。

 

 

 

同校食品科学科の「花咲かみつばち研究班」の2、3年生20人は、農業の活性化と環境保全の研究を目的に、これらの作物を蜜源とする西洋ミツバチの養蜂を実習するほか、蜂蜜と作物を利用した加工品の開発、販売を目指す。

田口建設は農地の土壌や排水の整備を担う。

 

締結式には関係者や同校生徒ら約50人が出席。

小坂喬峰市長と長縄正治校長、田口進同社社長が協定書に調印した。

小坂市長は「重要課題である持続可能な農業を目指し、耕作放棄地を利用し、若い力を借りて取り組みを実りのあるものにしたい」とあいさつ。

柘植彩さん(3年)ら同校生徒3人が研究実習の内容を説明した。

 

試験農地の脇には、今春卒業した同校食品科学科の女子生徒がデザインしたイラスト付きの試験農地PR看板が設置され、生徒らが除幕を行った。

 

 

 

岐阜新聞より

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廃線観光で地域おこし

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4月8日、岐阜県飛騨市で「ロストラインフェスティバル in 神岡」が開催された。

 

イベントの目玉の1つとして、2006年に廃止となった神岡鉄道のディーゼルカー「おくひだ1号」が約10年ぶりに本線を走行した。

 

廃止になった鉄道路線を現役時代の車両が走る。

その珍しさから、静かな温泉町に鉄道ファンや近隣の人々など、多くの人々が集まった。

まるで新路線が開通したようなお祭りムードだった。テレビや新聞など報道陣も詰めかけた。

 

 

 

飛騨市は2004年に古川町・神岡町・河合村・宮川村が合併して発足した。

2006年に神岡鉄道の廃止が決まったとき、神岡町出身の初代市長は神岡鉄道を観光鉄道として復活させる考えだった。

神岡鉄道の主要株主、三井金属鉱業株式会社から線路・車両などの施設を譲り受けた。

2代目市長が廃線活用に反対するなど北風も吹いた。

しかし、3代目の現職市長はレールマウンテンバイクの実績を評価し、飛騨市の財産として注目している。

その理解が「ロストラインフェスティバル」と「おくひだ1号」の復活につながった。

 

 

 

現市長の都竹淳也氏や、レールマウンテンバイク「ガッタンゴー」を運営するNPO法人「神岡・町づくりネットワーク」理事長の鈴木進悟氏によると、当初は車庫に保存したままの車両を奥飛騨温泉口駅に展示し、ガッタンゴーの利用促進につなげようという目的だった。

ところが、車両をトレーラーで運搬する費用は2,000万円以上かかる。

 

そこで「線路がつながっているなら走らせればいい」と思い付く。

試しにエンジンをかけてみたら動いた。

しかし、駆動系の腐食などで走行はできなかった。

車両の修繕、線路の点検調査費用として100万円を市が予算化。

神岡鉄道の元職員やジェイアール貨物・北陸ロジスティクスの職員などに協力を仰ぎ、今回の復活運行が実現した。

国土交通省からは「鉄道事業の実態はなく、飛騨市が自前の資産を動かすだけ」という解釈をされたという。

つまり、あずかり知らぬということだ。

 

 

 

「おくひだ1号の運行が鉄道事業ではない」という理由は、同日の夕方から開催された「ロストライン協議会」の設立総会でも明らかにされた。

基調講演で衆議院議員・前内閣府特命担当大臣(地方創生担当)の石破茂氏は「国土交通省に確認したところ、遊園地の列車と同じで、輸送を目的としない鉄道は鉄道事業には相当しない」と説明した。

 

では、輸送とは何かと言えば「運送距離が概ね500メートルを超え、かつ、時速20キロメートルを超え、なおかつ1時間あたり1,000人を超える輸送量である」とのこと。

「おくひだ1号」は運送距離について500メートルを超えている。

しかし、今回は時速20キロメートル未満で走り、1両の定員内で1時間に1往復しただけだから1,000人を下回る。

この基準は、ロストライン活用が鉄道事業と線引きするための重要な数値だ。

 

「おくひだ1号」の復活運行は、ガッタンゴーの今シーズンオープン日の前日とした。

この日を賑やかな祭りとしたいと「ロストラインフェスティバル」の開催も決めた。

さらに、全国で廃線を使った観光利用、町おこしをする団体を招き、シンポジウムを開催したい。

情報交換、相互交流の団体を結成しよう、となった。

かねてより交流していた秋田県の「大館・小坂鉄道レールバイク」と宮崎県の「高千穂あまてらす鉄道株式会社」の賛同を得て、全国の団体に参加を呼び掛けた。

これが日本ロストライン協議会となった。

 

 

 

日本ロストライン協議会の目的と活動内容については、協議会規約に明記されている。

 

第2条 この協議会は、全国の廃線軌道のレールを残して活用し、事業化または計画をしている各種団体などが、相互連携し、交流や研修並びに情報交換等により、廃線利活用事業の発展を目指すことを目的とする

 

第3条 この協議会は、前条の目的達成のため次の事業を行う。

(1)会員相互の交流並びに、情報交換に関すること。

(2)廃線利活用事業の運営に関わる諸問題の改善並びに、調査研究に関すること。

(3)廃線利活用事業の運行に関わる各種技術の研修並びに、指導にかかわること。

(4)各関係機関との連絡及び、情報交換に関すること。

(5)廃線利活用事業のPR活動に関すること。

(6)その他、協議会の目的達成のために必要な事業。

 

廃線軌道を残して「活用し」という部分が主目的だ。

「復活」や「復元」ではない。だからこそ神岡のように、線路で「レールマウンテンバイク」を走らせて遊ぼう、という発想ができる。

レールマウンテンバイクは、他の地ではレールバイクと呼ばれる。

バイクはオートバイではなく、自転車だ。

線路の保守点検用に使う「軌道自転車」をヒントに作られた。

 

日本ロストライン協議会の設立総会には12団体が出席、署名した。

郵送で署名した3団体と合わせて、15団体で発足となった。

参加団体と簡単なプロフィールは次の通り。

 

 

 

  • 岐阜県 NPO法人 神岡・まちづくりネットワーク

 

2006年に廃止された神岡鉄道の線路2.9キロメートルでレールマウンテンバイクを運営。

5年間でほぼ全線の約20キロメートルに拡大し、小型動力車で牽引するトロッコタイプも導入する計画。

 

 

 

  • 宮崎県 高千穂あまてらす鉄道株式会社

 

2008年に廃止された高千穂鉄道の線路で、エンジン付きトロッコ「スーパーカート」を運営する。

日本一高い鉄橋として知られていた高千穂鉄橋を通過する。

現役時代よりスリルが増した。

 

 

 

  • 秋田県 NPO法人 大館・小坂鉄道レールバイク

 

2009年に廃止された小坂鉄道の大館市側の線路でレールバイクを運営。電動車でけん引するトロッコタイプもある。

約1.8キロメートルと約2キロメートルの区間があり、時期によって替わる。

 

 

 

上記3団体が幹事となり、神岡・まちづくりネットワーク代表が会長に、高千穂あまてらす鉄道と大館・小坂鉄道レールバイクが副会長に承認された。

 

 

 

  • 北海道 NPO法人 北海道鉄道遺産ネットワーク

 

北海道の歴史的な鉄道車両、鉄道施設を保存、活用する14の団体の集まり。

車両保存を主とする団体のほか、レールバイクやトロッコ列車を運行する団体もある。

 

 

 

  • 秋田県 小坂町 小坂鉄道レールパーク

 

小坂鉄道の小坂町側で鉄道博物館を運営する。

小坂鉄道の車両を保存展示するほか、旧小阪駅構内でレールバイクやトロッコを運行。

ブルートレインの客車に宿泊できる。

 

 

 

  • 岩手県 岩泉線レールバイク(和井内刈屋地域振興会)

 

2014年に廃止されたJR東日本の岩泉線でレールバイクを運行する。

旧岩手和井内駅〜旧中里駅間の片道3キロメートル。

2人用、4人用、電動アシスト付きタイプがある。

 

 

 

  • 石川県 なつかしの尾小屋鉄道を守る会

 

1977年に廃止された尾小屋鉄道の車両を保存する。

ディーゼルカーは動態保存で体験乗車可能。

群馬県の鉱山鉄道で活躍したトロッコ車両を譲り受け、線路を敷設して運行する。

 

 

 

  • 岐阜県 NPO法人 ふるさと谷汲(庭箱鉄道)

 

ふるさと谷汲は2001年に廃止された名古屋鉄道谷汲線の谷汲駅構内と車両を保存。

庭箱鉄道は岐阜県などで15インチゲージのミニ鉄道を運行する団体で、谷汲駅の車両運転体験イベントを主催する。

 

 

 

  • 岐阜県 小坂森林鉄道研究会/愛知県 NPO法人 愛岐トンネル群保存再生委員会

 

旧国鉄中央本線の新線建設によって廃止となった旧線の高蔵寺〜多治見間に存在する多数のトンネルを発掘、研究する。

4つのトンネルを持つ1.7キロメートル区間を整備し一般公開イベントを実施している。

 

 

 

  • 三重県 一般財団法人 熊野市ふるさと振興公社 入鹿温泉ホテル瀞流荘

 

紀州鉱山が運行していたトロッコ軌道を再利用し、入鹿温泉と湯ノ口温泉の約1キロメートルをバッテリー機関車とトロッコ車両で結ぶ。

レールマウンテンバイクも運行している。

 

 

 

  • 鳥取県 倉吉観光マイス協会

 

1984年に廃止された国鉄倉吉線の打吹駅跡地で倉吉線鉄道記念館を運営する。

付近の廃線跡は遊歩道として整備。線路が残された場所も多く、トンネルを通るトレッキングツアーを開催している。

 

 

 

  • 岡山県 美咲町(片上鉄道保存会)

 

1991年に廃止された片上鉄道の吉ヶ原駅構内を再利用し、柵原ふれあい鉱山公園として整備。

動態保存車両を運行する。

2014年に黄福柵原駅を新設し、運行距離は片道400メートルになった。

 

 

 

  • 福岡県 赤村トロッコの会

 

建設中止となった国鉄油須原線の未開業区間を転用し、観光鉄道として赤村トロッコ油須原線を運行する。

片道約1.7キロメートルを往復する。

乗降場が平成筑豊鉄道の赤駅に隣接している。

 

 

 

  • NPO法人 J-heritage

 

廃鉱、廃線、近代建築などの産業遺産(ヘリテージ)を記録、紹介する。

産業遺産の見学ツアー「ヘリテージ・ツーリズム」や、産業遺産関連のイベントを開催している。

 

 

 

  • 日本鉄道保存協会と日本ロストライン協議会

 

廃止路線や引退車両を保存する団体の組織として「日本鉄道保存協会」がある。

こちらは1991年の創立から26年の活動実績があり、正会員は鉄道保存団体や鉄道会社など46団体。

賛助会員は鉄道雑誌出版社、旅行会社など10団体。

顧問には大学教授、博物館館長、公益財団法人交通協力会会長が名を連ねる。

 

日本鉄道保存協会の目的も「歴史的鉄道車両、構造物、建物等を保存している団体が集い、相互に情報を交換し、将来にわたる保存・活用を推進することを目的とする(第2条)」だ。

「活用」の文字が入る。

しかし、活動内容を拝見すると、現役時代の鉄道にこだわった、学術研究的な意味合いが強そうだ。

 

日本ロストライン協議会の参加団体の共通点を探すと「乗って遊ぶ」になる。

実際の鉄道車両もあるとはいえ、トロッコ、マウンテンバイクなど、現役時代の鉄道の姿にとらわれない形だ。

こうした施設で遊ぶ体験を、日本ロストライン協議会では「ロストライン・ツーリズム」と呼ぶ。

設立総会後の事例発表会では観光庁も参加し、日本の観光市場の変遷、国の取り組みを紹介しつつ、ロストライン・ツーリズムを応援したいと結んだ。

 

 

 

日本鉄道保存協会は鉄道ファンを満足させる知識が豊富。

日本ロストライン協議会は商売上手、といったところか。

日本鉄道保存協会と日本ロストライン協議会はすみ分けができている。

廃線にかかわる団体は運営方針によって加盟を選択すればいい。

あるいは両方に参加する場合もあるだろう。

 

例えば、日本ロストライン協議会に参加した北海道鉄道遺産ネットワークの中で、いくつかの所属団体が日本鉄道保存協会に名を連ねている。

片上鉄道保存会は日本鉄道保存協会で、施設を保有する岡山県美咲町は日本ロストライン協議会だ。

小坂鉄道保存会は両方に参加している。

 

日本ロストライン協議会の幹事団体「神岡・まちづくりネットワーク」の関係者も「おくひだ1号」の復活を機会として日本鉄道保存協会への参加を検討したいという。

それぞれの会が得意な役割を生かして、お互いに協力し合う関係になってほしい。

 

 

 

鉄道車両を使わない「レールバイク」や「トロッコ」は、鉄道趣味とは言えない。

しかし、鉄道ファンの私が神岡のガッタンゴーに乗ってみたら、とてもおもしろかった。

線路に近い目線で、自力で走る経験は気分を高揚させる。

分岐器を通過すると、自分が鉄道車両になったような感覚。

鉄橋もトンネルもそうだ。

本物の線路を使った「でんしゃごっこ」の楽しさだった。

 

廃止された鉄道線路が、観光資源として生き返ったように思えて感動する。

そして汗をかいた。

これはスポーツだ。

心地良い汗をかいて、風呂に入りたくなった。

ここは奥飛騨温泉だ。そうか、ガッタンゴーは、自身のレジャー施設としての収益のほかに、温泉町の付加価値でもあるわけだ。

温泉に行きたい、どこに行こう。

何かほかにおもしろい施設があるところが良いな、となる。

地域に貢献するレジャー施設へ。新たな使命を受けて愛される鉄道がある。

それがロストライン・ツーリズムだ。

【杉山淳一】

 

 

 

ITmedia ビジネスオンラインより

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パナソニックが工業炉排熱を再利用

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パナソニックは新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の助成を受けて、従来捨てられていた工業炉の排気熱エネルギーを、高温のまま高効率に再利用する排気熱循環システムを開発した。

 

 

このシステムは、高温排気中に含まれる不要な微粒子に電界を利用して高効率に分離除去し、浄化した排気を再度炉内に戻して利用するものである。

 

 

同システムをリフロー炉に実装し、性能評価などを実施した結果、500時間以上の連続運転で微粒子の集じん率91%、排気熱エネルギー回収効率75%を実現したという。

 

 

 

工業炉などの加熱処理を要する熱プロセス工程で消費するエネルギーはモノづくり全体の大半を占めており、最も早期に省エネルギーの対策を打つべき分野と考えられている。

その中で全工業炉の排気熱損失の70%を200℃未満の排気が占めており、工業炉の省エネに向けて、排気熱エネルギーの再利用技術の開発が必要とされている。

 

パナソニックはNEDOプロジェクトで、排気の流れと微粒子の挙動を把握するために熱流体解析を用いた構造設計を行い、性能を最適化した排気熱循環ユニットの実証システムを具現化した。

従来捨てられていた排気熱エネルギーを電気などに変換利用せずに、熱を高温のまま高効率に再利用する。

汚れた排気を炉外にそのまま排出せずに、排気中に含まれる不要な微粒子に電圧がかかっている空間の状態、いわゆる電界を利用して高効率に分離除去することで、浄化した排気を再度炉内に戻して利用する。

 

実証システムを量産現場のリフロー炉に実装し、500時間以上の連続稼働による性能評価、耐久性・安全性試験を実施。

その結果、微粒子の集じん率91%、排気熱エネルギー回収効率75%を実現した。

リフロー炉内の汚れが低減し、炉内清掃時間などを3分の1程度に削減でき、生産ラインの停止時間も3分の1に短縮することが可能とする。

 

パナソニックは、リフロー炉向け排気熱循環システムを2017年度に社内で実用化を進め、早期に外販を目指す。

今回開発した技術を乾燥炉など、より排気熱損失の大きいプロセスに適用し、さらなる省エネの推進に向けた展開も行っていく予定だ。

 

 

 

スマートジャパンより

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大阪府庁ライス

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大阪府庁大手前庁舎(大阪市中央区)の本館職員食堂がこのほど、装いを新たにリニューアルオープン。

 

大正期の天井装飾を移設した内装レリーフや、ボリューム満点の新メニュー「大阪府庁ライス」などが話題を呼びそうだ。

 

府民も気軽に利用できるので、近代建築の粋を誇る本館見学を兼ねて出かけてみてはいかがだろうか。

 

 

 

「いらっしゃいませーっ!」「親子丼入りま~す!」

 

威勢のいい掛け声が、心地よく響く。

これまでのお役所系食堂ではあまり見かけなかった光景だ。

「もっとも重視するのはホスピタリティ。お客様に喜んでいただくおもてなしの精神を大切にしています」

 

食堂を運営するUG・宇都宮筆頭専務取締役の三崎哲郎さんが、柔らかい口調ながらキッパリ断言する。

多くの人気飲食店を手掛けてきた経験と熱さが息づく。

 

府庁本館の職員食堂は長らく本館西側の1階で営業してきたが、耐震改修工事に伴い西側部分が撤去されるため、先月末で営業を終了。

代わって本館地下1階に場所を移して新装オープンした。

 

職員アンケートなどを参考に考案された基本方針は「安い、美味い、オシャレ」。

注文を受けてからの調理で顧客を待たせないようメニューをやや絞り込む一方、日替わり定食やヘルシー定食の食材バリエーションを増やし、毎日通っても飽きの来ないもてなしを心掛けたという。

府が推奨する地元生まれの食材「大阪産(もん)」も、四季を通じて提供する方針だ。

 

 

 

白が基調の内装は、大正期の名建築とされる本館のイメージを継承。

洗練されたモダニズムが漂い、地下空間の圧迫感を感じさせない。

 

注目は奥の壁のレリーフ。

元々本館2階の天井装飾として利用され、耐震改修工事で撤去される予定だったが、食堂へ移設してレリーフとして再利用されることになった。

 

天井から壁へ、廃棄から再生へ。

いわばいのちを長らえた「奇跡のレリーフ」だ。

大きな作品は直径110センチ。

優美な文様がしっかり作り込まれている。見上げていた天井装飾を、間近に鑑賞しながら食事ができる。

近代建築ファンには何よりの「ごちそう」だろう。

 

 

 

メニューの中で異彩を放つのは、「大阪府庁ライス」。

直径27センチの皿に、大きなトンカツが山盛り状態で登場。

若手職員などのガッツリ食べたいという満腹願望に対応するには、「やっぱりトンカツだろうと即決した」(三崎さん)、ストレート勝負の自信作だ。

 

皿の上に盛り付けたご飯を、薄焼き玉子で包み込む。

さらに千切りキャベツとトンカツをのせ、総仕上げに自家製デミグラソースをたっぷりと。

5層構造でボリューム感満載だが、見た目ほど脂っこさがなく、デミグラソースのほどよい酸味に誘われて食べやすい。

サラダも付いて550円。「大阪府庁ライス」のネーミングも質実剛健の直球勝負だ。

 

隣接する大阪城公園の花見見物の前に立ち寄ったというシニア男性は、「府庁の食堂は初めてだけど、十分美味しい」と満足げに話した。

三崎さんは「できる限り手作り感を継続し、大阪産食材を使った料理も工夫したい。将来的には訪日外国人の皆さんにも来店してもらえれば」と意気込む。

 

日替わり定食600円、カレーライス380円、きつねうどん300円。

営業は開庁日の午前11時から午後3時。

比較的にゆったり食事が楽しめる午後1時以降の時間帯がおすすめ。

詳しくは大阪府庁の公式サイトで。

【岡村雅之】

 

 

 

 

THE PAGEより

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「こんじゃりコン」

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川崎市は、二酸化炭素(CO2)を削減できる市内企業の優れた製品・技術を認定する「低CO2川崎ブランド2016」の大賞に、生コンクリート製造・販売の宮松エスオーシー川崎工場(中原区)の製品「こんじゃりコン」を選定した。

 

同ブランドは、地球温暖化防止のためCO2排出抑制に貢献する市内の製品、技術、サービスを広く発信することで普及を促すのが目的。

2009年度からスタートし、今年で8回目。

 

こんじゃりコンは余った生コンクリートを独自技術で砂と砂利に再資源化し、再び生コンクリートに再利用した製品。

通常では余った生コンは産業廃棄物として処理するが、有効活用することで天然資源の使用抑制、産業廃棄物の削減につながる。

従来製品と比べ、約25%のCO2排出量削減につながる。

 

大賞以外のブランド認定は、川崎バイオマス発電(川崎区)の「CO2フリー電気」など4製品・技術が選ばれた。

大賞を含めた認定企業は16日、とどろきアリーナで開催される川崎国際環境技術展で表彰される。

 

 

 

神奈川新聞より

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鉄かす、海に息吹

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鉄をつくる過程で生まれる副産物の「スラグ」は残りかすとも言われ、厄介者と思われがちだ。

 

そのスラグを使った海底土が日本各地の海を次々と生き返らせている。

 

立役者が新日鉄住金の木曽英滋(47)だ。

 

バブル経済の崩壊で配属された部署でスラグの用途開発を命じられた。

 

今や全国50カ所以上の海で海藻などが集まる場を生んでいる。

 

 

 

昨年12月、木曽は瀬戸内海の上にいた。

波に揺れる漁船から厳しい表情でダイバーを見つめる。

兵庫県沖で昨夏始めた実証実験の経過調査に立ち会っていた。

 

実験は木曽らの取り組みを聞きつけた地元の漁協から「魚が採れなくなった海をなんとかしてほしい」との依頼で始まった。

スラグでつくった1万立方メートルの土とブロックで海底を上げ、日光が底まで届くようにする。

海草などの生育が良くなり、魚も集まる。

 

スラグは鉄鉱石を溶かしたり精錬したりした際に出る。

鉄1トン当たり約400キログラム発生し、粉々にしてセメントの原料や道路の路盤材などに使われてきた。

 

木曽らが中心となり、3つが海中で形になっている。

 

1つ目は間伐材を発酵させたもとの混ぜ、ヤシの繊維で編んだ袋に詰める「ビバリーユニット」だ。

スラグ中の鉄分が溶け出し、海藻類の成長を促す。

 

2つ目はスラグを砕いた人工石やブロックで、コンクリートよりも生物が付きやすい。

 

3つ目は海底のヘドロ状の泥にスラグを3割程度混ぜた「カルシア改質土」だ。

カルシウムが泥の成分と反応して固まり、水の濁りや赤潮を抑える。

 

 

 

木曽はスラグとは縁もゆかりもなかった。

大学で鋼構造物の土木への利用法を研究し、入社後は土木工事用のくいなどを開発した。

 

社内の設備を設計・製造する部門に所属していた時に転機が訪れた。

バブル崩壊で当時の新日本製鉄も設備投資を急激に絞らざるを得なくなり、「社内失業状態」に。

スラグの用途を開発するチームへの移動を命じられて口から出たのは「えっ、鉄鋼スラグって何ですか?」。

 

処理するスラグの量をさばけなくなり、新たな使い道の開発が急務になっていた。

3人のメンバーとの話で出てきた発想の1つが、「陸が駄目なら海がある」だった。

 

だが前例がなかった。

本当に使えるのか、利点はあるのか、どう使うのか、すべてが白紙だった。

鉄分を染み出させたり、海の底上げに使ったり。

実験方法を考えて実証する日々が3年続いた。

 

2004年10月、北海道の増毛町沖で最初の実験をした。

町は海藻が生えなくなる「磯焼け」に悩んでおり、森林からの鉄分供給の減少が一因と考えられた。

そこで海岸線に26メートルの幅でスラグを埋め、鉄分が少しずつ溶け出すようにした。

 

 

 

8か月後に現場を訪れた木曽は驚く。

昆布が生い茂っていたのだ。

単位面積当たりの昆布生育量はスラグのない場所の100倍以上。

不安は吹っ飛び、「これを広めないと」との使命感が湧き上がった。

 

伝道師として目覚めたが、一筋縄ではいかなかった。

「俺の所の海に使って本当に安全か」。

漁業関係者に何度も言われた。

木曽は不安を払拭してもらうために会社に働きかけた。

 

千葉県富津市にある中央研究所「REセンター」に「チャプン、チャプン」と波の音が響く部屋がある。

長さ6メートルの水槽を2つ並べ、2011年から比較実験をしている。

 

日照や潮の干満など実際の海と同じ環境を再現。

1つの水槽は通常の海底の泥、もう1つの水槽はスラグを混ぜた改質土を敷き詰め、それぞれにアサリと海草のアマモが生育している。

違いはアマモで一目瞭然だ。

改質土の方は水が濁っておらず、光合成が活発でよく育つ。

「生き物なので時間がかかる。丁寧に納得してもらう」と焦りはない。

 

「大学の先生から漁師まで仕事で付き合っているのは、会社では私ぐらい」と木曽は笑う。

今後はさらに用途を広げる考えだ。

「日本の海の食料問題を鉄鋼スラグで解決する」。

鉄鋼マンの意識がのぞいた。

【深尾幸生】

 

 

 

日経産業新聞より

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