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2006年09月12日

真珠貝で路面の温度低く(鹿島道路)

鹿島道路は破砕した貝殻を再利用し、路面の温度を下げられる舗装材の新工法を愛媛県真珠養殖漁業組合(宇和島市)と共同開発した。

真珠貝の貝殻が太陽光を反射する特性を生かして熱の吸収を防ぐほか、路面が明るく見える効果もあるという。

新工法「パールミックス工法」は真珠を取った後の貝殻を粒径約5㍉㍍の大きさまで破砕。
砂や砕石、アスファルト合材などと混同して舗装する。
破砕した真珠貝が日光を反射するため、従来のアスファルト舗装に比べ表面温度を約7℃低く抑えられるのが特徴だ。

路面の強度を維持するため、破砕した真珠貝の配合比率は約20%を上限にする。
愛媛県は長崎県や三重県と並ぶ真珠の国内三大産地のひとつで、年間水揚げ量が約1,000㌧ある。
以前は家具の化粧材などとして中国などに輸出していたが、近年は輸出先が減少。
新たな利用先の開拓が課題だった。

破砕した真珠貝の光沢により、路面が明るく、きれいに見える特性を生かし、同社は観光地向けへの売り込みも検討している。
観光地では景観舗装と言われる顔料を添加した舗装材も使われているが、一定期間経過すると紫外線で色あせするほか、価格が高いことが問題だった。
新工法だと、価格は直接工事費だけで1平方㍍あたり4,000~5,000円と、景観舗装の半値以下で舗装できる。
鹿島道路は低コストで色あせしない点も強調して、施工面積年間1平方㍍を目指す。

日経産経新聞より

投稿者 トリム : 2006年09月12日 11:46