キラリ、再利用メダル

2020年東京五輪・パラリンピックのメダルを使用済み携帯電話の金属から作る取り組みが広がる中、物質・材料研究機構(つくば市、物材研)は19日、試作品を完成させた。

 

最新技術によって誕生した金色のリサイクルのメダル。

 

同研究所は「世界最高の舞台での輝きにつながってほしい」と、東京五輪の盛り上がりを期待する。

 

 

 

携帯電話機など家電に含まれる金属は「都市鉱山」とも呼ばれる。

東京五輪の開催を控え、不要となった家電の電子部品に含まれる金や銀をメダルの材料にしてもらおうと、行政や研究者たちが取り組みに力を入れている。

 

携帯電話には1台平均0.03グラムの金が含まれているとされる。

同研究所は、五輪の金メダルを1個作るには、携帯電話200台が必要と試算した。

3月に不要機器の回収イベントを開催すると、賛同した職員や市民らから、不要となった携帯電話機が約330台集まった。

 

同研究所は、集まった携帯電話を細かく砕き、福岡県内の処理工場に依頼し、金だけ抽出した。

 

メダルの本体は、太陽光発電パネルなどから再生した銀で作った。

同研究所は最新の技術を駆使。再生して生まれた金メッキを周囲に施し、この日、金メダルを完成させた。

 

昨年11月、東京五輪の大会組織委が東京大会のメダルをリサイクル金属で作ることを決定した。

これを受け、同研究所アドバイザーの原田幸明(こうめい)さん(65)が研究所独自のメダル作りを提唱。

今年2月から、同研究所のプロジェクトとして取り組んできた。

 

原田さんは「今回のプロジェクトは、東京五輪の先を見据えている」と話し、国民体育大会やマラソン大会などで広く利用されることに期待を寄せている。

 

今回完成したメダルは同研究所で23日、一般公開される。

【高阿田総司】

 

 

 

茨城新聞より

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