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2005年05月28日

銘菓の箱も回収へ(香港)

香港では毎年秋になると、伝統的な菓子である「月餅(げっぺい)」の商戦が繰り広げられる。中秋節の贈答品として欠かせない存在だが、過剰包装が目立つ。環境保護団体は今の時期から、再利用のための空き箱回収や簡易包装の呼び掛けを始めている。

スチール製の箱に個別包装された大ぶりの月餅が4個、これにプラスチック製のナイフやフォーク、トレーが入っているのが贈答用の一般的なタイプ。環境保護団体「地球之友」によると、毎年約400万箱が生産され、平均すると1家族で2箱近く購入していることになる。
このうち、約300万の空き箱がごみとして捨てられる。積み上げると、香港の代表的な超高層ビルである中国銀行ビル(70階、高さ315m)414棟分になるという。
「地球之友」は一昨年から空き箱の回収運動を始め、月餅メーカーや香港特別行政区政府、消費者に簡易包装を訴えてきた。昨年は、政府や公共住宅、一部メーカーの協力も得られ、前年の7倍に当たる約12万箱を回収。しかし捨てられる空き箱の量からすると、ほんの一部だ。
回収した空き箱の6,000個を使い、ショッピングセンターでドミノ倒しのイベントも実施した。500倍の空き箱が再利用されないままごみになっている実態を知ってもらう試みだ。
メーカー側にも改善の動きが出ている。老舗メーカー「奇華餅家」は、今年からプラスチック製のナイフとフォークを入れず、客の求めがあった場合に店頭で渡すことを決めた。ただ、「贈答用に紙の箱では売れない。顧客の意識が変わらなければ、スチール製の箱は続ける」(同社広報)といい、習慣の壁を破るのは簡単ではないようだ

毎日新聞より

投稿者 Melody : 2005年05月28日 12:16