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2006年10月16日

ソーラー船で環境負荷制御(HIP滋賀)

滋賀県内の中小企業で構成する協同組合HIPは2007年4月から、太陽電池などを使った環境配慮型の屋形船を貸し出す事業を始める。

HIP滋賀が船を製造・保有し、観光事業者に貸すことで、船の将来の廃棄量が減るといった環境面の効果も見込む。
従来型の製品販売ではなく、貸し出しなどサービス軸に環境負荷を抑えようとする試みの一環だ。

同事業は「グリーン・サービサイジング」と呼ばれる環境配慮型サービスの一例。
販売よりも廃棄量が減るほか、費用面でも環境対応製品を導入しやすくなると期待され、経済産業省などが後押ししている。

HIP滋賀は琵琶湖周辺の運河を巡るサービス「水郷めぐり」で運行している観光用の屋形船を太陽電池と電気モーターで動く「ソーラー和船」に置き換える計画。
船本体価格自体は従来船に比べ3~4倍と高価になるが、事業者への貸出価格は月10万円程度に抑える。

従来の船は経由などで動かしていたが、動力は太陽電池のエネルギーを蓄電池にためて賄うため、排ガスや油漏れがないという。
運行時の静粛性も高い。
13人乗りの船体が完成しており、来年度からまず一そうを運行。
水郷めぐりで屋形船を運航する観光事業者向けに、HIP滋賀は「3~4年でソーラー和船の貸出しを10件程度まで増やしたい」という。

HIP滋賀は通信システム設計のシガMECなど約40社で構成し、滋賀職業能力開発短期大学校などと協力して船体を製造した。

経済産業省はグリーン・サービサイジングや環境コミュニティ・ビジネスという名称で環境配慮型サービスのモデル事業を公募しており、採択されると助成金などが得られる。
今回のソーラー和船事業は2006年度の環境コミュニティビジネスのモデル事業に採択された。

日経産業新聞より

投稿者 Melody : 2006年10月16日 11:11