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2007年01月12日

訴訟取り下げ愛知知事にきょう伝達(石原産業)

愛知県瀬戸市幡中町に埋設された土壌埋め戻し材「フェロシルト」をめぐり、製造元の石原産業(大阪市)が愛知県の撤去命令を不服として取り消しを求めた訴訟で、同社は訴訟取り下げの方針を固めた。

田村藤夫社長が12日、神田真秋知事と面会して訴訟取り下げの意向を伝え、新たな撤去計画を示して県の了解を求める。

幡中町に埋設されたフェロシルトは、東海3県で最も多い13万7,000㌧に上り、地中深く埋められているため、周囲の土砂を含めた撤去量はその数倍になるとみられる。

同社は他の埋設地ではすべて撤去を進めてきたが、幡中町だけは「撤去しなくても生活環境に支障はない」などとして、県の撤去命令の取り消しを求めて昨年5月に名古屋地裁に提訴。
これまでに4回の口頭弁論が行われた。

裁判では、同社が「フェロシルトは産廃にあたらない」とし、現地での“封じ込め”案を提示したのに対し、県は「フェロシルトは産廃であり、全量撤去すべきだ」と反論。真っ向から対立していた。

関係者によると、三重、愛知など4府県警によるフェロシルトの不法投棄事件の捜査が昨年12月に事実上終了。

同社はフェロシルトが産廃であるとの見方は動かないなどと判断し、愛知県との事態打開に動きだしたとみられる。
同社は県の了解が得られれば、取り下げを正式決定するもよう。
県は全量撤去の方針を変えておらず、新たな撤去計画については瀬戸市など地元との調整を図るよう、同社に求めるとみられる。

神田知事は昨年末、「幡中町のフェロシルトの問題が越年することになったのは残念」と指摘。
「地域の安全のため年明けからしっかり取り組みたい」と早期解決を目指す姿勢を示していた。

同社は訴訟の一方で、県の強い求めに応じて幡中町での撤去作業を行っており、昨年末までに土砂を含めて約9,700㌧を撤去している。

中日新聞より

投稿者 trim : 2007年01月12日 16:59