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2007年10月17日

【宮城県涌谷町】ゼニタナゴ稚魚80匹ビオトープに放流

ふるさとにゼニタナゴ(コイ科)をよみがえらせようと、涌谷町の「旧迫川右岸地域環境保全推進協議会」は16日、同町の田園地帯に新設したビオトープに同稚魚約80匹を放流した。

国、県ともレッドデータブックで絶滅危惧(きぐ)1類に分類する希少魚。
地域団体が繁殖に挑戦するのはまれだ。

ビオトープは休耕田を転用した700平方㍍で、上方のため池から水を引いた。
ゼニタナゴの稚魚や繁殖に必要なマツカサガイなどの二枚貝は、大崎市田尻で「メダカの郷」を主宰する高橋孝憲さん(59)が趣旨に賛同し用意した。

稚魚は今年5月ふ化したもので、体長1㌢余り。
放流には地元の涌谷町立小里小の4~5年生21人が参加し、「元気に育っていっぱい増えて」と願いながら、バケツからそっと放した。
順調なら来年10~11月、4センチほどの成魚になり産卵がみられる。

同協議会は「旧迫川右岸土地改良区」が環境保全事業を進める別組織として作った。
同改良区の伊藤徳雄理事長(63)は「かつて地元にはゼニタナゴがたくさんいた。
生活史の繊細な同魚の復活は、自然と共生する農村環境の象徴となる」と話す。
県内のゼニタナゴ繁殖成功例は、淡水魚知識の深い「メダカの郷」と大崎市鹿島台の「シナイモツゴ郷の会」の2例があるだけという。

毎日新聞より

投稿者 trim : 2007年10月17日 15:47