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2007年10月29日

耕水機で水質浄化(佐々木工作所)

佐々木工作所などは、群馬県土木課の協力を得て、館林市の城沼で耕水機「バイオファン」を使った水質浄化の試験を始めた。

低速で回転する羽根で水面に広がる水流をつくり、ヘドロがたまった水底の水を水面に導き、太陽光と風に晒して水底に戻し、ヘドロの表面を好気性条件に晒し、水底を活性化させることで池全体の水質を改善する。

今回の試験では、バイオファン1台とともに、ソーラーパネル(太陽電池)を合わせて設置して発電し、バイオファンの動力の一部をまかなう。
バイオファンは、センサ研究所代表の稲葉宏哉氏が開発したもので、佐々木工作所が製作する。
特許と著作権登録を取得している。

試験を行う城沼には生活雑排水も一部流れ込み、特に夏季にアオコなどによる臭気が強かったことから、これまでも浄化対策を施してきたが、いずれも決め手に欠けていたという。
今回の実験は、センサ研究所の代理店である日本耕水が城沼で発生する臭気や水質汚濁の対策を検討していた行政の理解と協力を得て行うことになった。
1年間をかけて行い、CODやDO、pHなどを測定分析する。

放射状に広げて浮かべた3枚の水掻き羽根を、毎分数回転の低速でまわしてゆっくりとした循環水流をつくる。
ヘドロがたまっている水底の水を省エネで水面に導く流体理論を応用したもので、90㍗程度のわずかな電力で毎分約59立方㍍の水を水面に導き広範囲に広がる流れを起こす。
水底を這うように流れる循環水流をつくり、水底を活かして食物連鎖をうまく機能させることで生態系の回復を図って水を浄化する。

今回はさらに、ファンを動かす電力の約30%(面平均)を沼のほとりに設けた2枚のソーラーパネルによる発電・蓄電でまかなうというより環境に配慮したシステムにした。
ソーラーパネルは江プセルが担当した。
なお、日本耕水は他に、養鰻所でもバイオファンによる実験を行っている。

循環経済新聞より

投稿者 trim : 2007年10月29日 17:50