« 「技術こそが温暖化から地球を救う」 | メイン | 粉砕した廃瓦が稲の生育促進 »

2008年12月13日

Xマス彩る“地球に優しい光”

街角にクリスマスのイルミネーションがきらめき始めた。
今年のキーワードは環境にも家計にも配慮した“エコ”。

自然エネルギーや消費電力の少ない発光ダイオード(LED)を活用したツリーが主流となり、家庭用では、モミの木のリサイクルも登場した。

世界不況で、リストラの寒風にさらされる2008年師走。
「今年はぬくもりのある暖色系の輝きが人気」だという。


◆グリーン電力◆
大阪市阿倍野区の商業施設「Hoop」の玄関を彩る約40万個の電球は、経済産業省の外郭団体・グリーンエネルギー認証センターお墨付きの「グリーン電力」を活用している。

同電力は、通常の電気料金以外に、1㌔・㍗・アワーにつき10円を支払う仕組み。
料金の上乗せ分は自然エネルギーを使った発電施設の建設・維持に使われ、二酸化炭素を削減することに貢献したとみなされる。

イルミネーション期間中(10月18日~1月7日)、同施設では約75,000㌔・㍗・アワーの電力を使用。
施設を運営する近鉄百貨店の担当者は「楽しみながら環境問題を考えるきっかけにしてほしい」と話す。

今年は「Hoop」を含め全国約40か所でグリーン電力のイルミネーションが輝く。
同市浪速区の通天閣も19~25日、グリーン電力で緑色に照らし出される。


◆白熱球色◆
神戸市中央区の神戸ハーバーランドキャナルガーデン。
巨大ツリー(高さ21.5㍍)の色とりどりのLED約4万球が、点滅パターンを変えながら輝く。

LEDはここ数年、クールな青色がもてはやされたが、今年は白熱球色が目立つようになった。
同ガーデンでも、ツリーの周辺のイルミネーションで白熱球色を増やした。
運営会社の担当者は「景気が冷え込んでいるので、冷たい色より温かい色がいい」と語る。

LEDは約5年前から大量生産が始まり、急速に普及。
価格は当時の3分の1以下になっている。
武蔵工業大の小林茂雄准教授(建築学)は「消費電力は白熱球の約3分の1で環境に優しい」と言う。


◆バイオ燃料◆
大阪市大正区の大型家具店「IKEA鶴浜」では、クリスマスツリー用に1,990円で販売したモミの木を、年明けに同額のクーポン券と引き換えるリサイクルサービスを行っている。

店が引き取ったモミの木は、堺市にある廃木材を利用したバイオエタノール製造施設に持ち込むなどして、バイオ燃料に加工される。

イケア・ジャパンのPR担当者は「生木のツリーを扱うことで、森林や環境、リサイクルについて考えていきたい」と話している。


読売新聞より

投稿者 trim : 2008年12月13日 19:05