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2009年05月25日

皇居の自然を環境教育に

一般開放されている皇居・東御苑の豊かな自然を多くの人に知ってもらおうと、宮内庁所管の公益法人が御苑内を無料で案内するガイドの養成に乗り出す。

天皇陛下の即位20年を記念した取り組みで、来年中には定期的なガイドツアーや小中学生など向けの観察会を始める予定。

関係者は「都心に残る貴重な緑を環境教育にも活用したい」と意気込んでいる。


ボランティアによるガイドを養成するのは、東御苑の見回りや清掃にあたる財団法人「菊葉文化協会」(東京・千代田)。

今年度はまず、宮内庁OBら約20人をガイドリーダーとして養成。
6月~来年2月の間、植物、昆虫、鳥類、庭園などの専門家の講義を計7回受け、貴重な動植物や歴史的遺構に関する知識を学んでもらう。

全講座を終えて登録されたガイドリーダーが来年度から約1年かけ、一般ガイドの育成講習を担当。
2011年度からの本格実施に先立ち、来年中には定時に休憩所から希望者を案内するツアーや、コースを設定して小中学生らの参加を募る観察会を始める。

同協会は、東御苑を訪れる団体客らの観光案内をしている旅行会社の添乗員やバスガイドらを対象にした研修会も開催する予定。
江戸城の歴史などについても知識を深めてもらうという。


東御苑の入園者は増加傾向にあり、昨年1年間は過去最多の約92万人を記録した。
近年は外国人観光客の姿も目立つため、将来的には中国語や韓国語で案内するガイドも育成する。

菊葉文化協会の角田素文・常務理事は「都会に残る貴重な緑として、より多くの人が親しめる場にしたい」と話している。


日本経済新聞より

投稿者 trim : 2009年05月25日 10:38