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2009年09月06日

門松など炭に再生


群馬県千代田町赤岩の造園土木工事業「群馬緑営」(大澤政夫社長)が、植木の剪定(せんてい)や正月に飾った後、使わなくなった門松などを木炭や竹炭にリサイクルする方法を開発した。

捨てればゴミだがリサイクルすれば、有効資源になることが認められ、6月に「県経営革新計画承認制度」の承認事業者に認定された。

同社ではこれまでに年間、約200㌧の剪定枝などが出ているため、樹木医でもある大澤社長が「資源として再利用できないか」と2006年から、足利工業大付属高校(栃木県足利市)の岩崎眞理教諭に相談。

ドラム缶を改良して作った簡易炭焼き窯で廃材を焼き、良質な炭を安定的に製造することができた。

完全な炭にリサイクルできるのは半分程度で、廃材などを900度の高温で3時間かけて焼くと完成する。

製造過程で粒炭や粉炭が出るが、粒炭は土壌改良や虫よけなどに利用。
粉炭は袋に入れて風呂などに入れると、浄化作用があり、最近では炭を入れたせっけんもブームになっている。

また、炭焼きの過程で排出する木酢液や竹酢液は脱臭、殺菌、乾燥効果のほか、約300種類の有効成分が含まれていることから、肌荒れなどにも効果がある自然素材とされ、女性などから注目されている。

植木の種類により乾燥させる期間が異なったり、一度に数種類の廃材を焼くことは困難で、同社はさらに改良を加え、来年7月ごろにも本格的に商品化する計画。

県内では珍しい取り組みで大澤社長は「市価の商品より3割ほど安くして、町おこしにつなげたい」と話している。【中野秀喜】


毎日新聞より

投稿者 trim : 2009年09月06日 16:32