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2009年09月12日

冷夏でも…ビアガーデン盛況

9月上旬が過ぎても全国的に気温が平年を下回る日が多く、秋の気配が色濃く漂う。

天候不順で野菜の価格が高騰し、エアコンなどの売れ行きも心配されたが、意外な場所がにぎわいを見せていた。

11日夜、東京・新宿の京王百貨店屋上にある京王アサヒビアガーデン。
この日の午後8時の都心の気温は24.6度と涼しい風が吹いていたが、500席がほぼ満席のにぎわい。

銀座の勤め先からやって来たという会社員の横山和広さん(51)は、今シーズン6度目の来店。
「蒸し暑いと汗だくになってしまう。涼しいくらいがちょうどいい」と話す。
女性同士で飲んでいた会社員の山本摂子さん(34)は「涼しい風が吹いている所で飲むのも意外においしい」と屋外の開放的な場所が気に入った様子。
みな、間もなく今季の営業を終えるビアガーデンの名残を惜しんでいた。


ビアガーデンと言えば、冷たいビールで蒸し暑さを吹き飛ばすというイメージ。
だが、猛暑日も少なかったこの夏、過去最高の売り上げを記録するケースが相次いでいる。
同店でも過去最高の売り上げを記録した昨年より1割増の見通し。

東京・八王子の「高尾山ビアマウント」は、ふもとよりさらに1度ほど涼しいが、7、8月ともやはり過去最高の売り上げとなった。

明治神宮外苑の「森のビアガーデン」も昨年比で3割近く売り上げを伸ばした。
鈴木真也店長は、「女性やファミリー層も増えた。不況なので、せめてビアガーデンでリゾート気分を味わいたいのでは」と話す。

局地豪雨の発生が少なかったことが幸いした、との見方もある。
猛暑の昨年は、地表が急激に熱せられて起きる豪雨にしばしば襲われ、客がずぶぬれになってしまうビアガーデンもあった。
今季は突然の大雨はほとんどなく、安心してビールを飲めたのかもしれない。


家電も、エコポイントなどに後押しされて意外に健闘。
ヤマダ電機(群馬県高崎市)では、7月のエアコンの出荷台数は昨年と比べ落ち込んだが、エコポイントや定額給付金の効果で販売単価は7~8万円とやや高めの製品が主流となり、「最小限の落ち込みにとどまった」(広報部)。

ヨドバシカメラ(東京)でも、新型インフルエンザへの不安から除菌機能の付いたエアコンが好評で、空気清浄機も例年の1.5倍の台数を販売した。


野菜の価格も落ち着きつつある。
中央卸売市場(東京・大田)の卸売会社「東京青果」によると、8月半ばごろまで昨年の同時期に比べ1.5倍近い価格だったジャガイモやキュウリ、トマトは今月に入り昨年の水準に近づいた。
入荷量が安定してきたためで、同社は「今後さらに落ち着くのでは」と話している。


読売新聞より

投稿者 trim : 2009年09月12日 16:03