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2009年10月06日

水筒特需

景気低迷による節約志向や環境意識の高まりで、「水筒」の販売が好調だ。

自宅で作った好きな飲み物を持ち歩ける経済性と、資源を節約できることもあり、支持が広がっている。

利用者の増加に合わせ、水筒を持参すれば緑茶などを販売する店舗も登場。
ちょっとしたブームが続きそうだ。

「消費不況で多くの商品の販売が厳しい中、水筒に助けられている」。
横浜ロフト(横浜市西区)の担当者は喜びを隠さない。


今年の水筒の売り上げは1月から月次ですべて前年同月実績を上回り、8月は71%増と大幅な伸びを記録した。
9月も41%増と堅調に推移している。
好調の要因について、横浜ロフトの担当者は「色やサイズの種類が増えているため、職場用と持ち歩き用など用途に合わせて2、3本目を購入する人が多いことがある」と分析している。

最近の人気商品は、ふたがコップになっている昔ながらの形ではなく、保温・保冷の両方に対応できるステンレス製で、直接口をつけて飲むタイプだ。

水筒を製造する魔法瓶業界も特需に沸いており、「ステンレス製まほうびん協議会」によると、携帯用ステンレス製魔法瓶の2008年の国内出荷本数は前年比8.8%増の977万本。
今年も8月末まで771万本とすでに前年の8割近くに達している。

こうした状況を受け、象印マホービンは携帯用魔法瓶の普及推進のため2006年4月から飲み物の販売に協力してくれる店舗の開拓に向けた活動を始めた。
2007年4月からは約2,000社が加盟する全国茶商工業協同組合連合会(全茶連)とコラボレーションしており“給茶スポット”は着実に増加。
9月末現在では、約253店舗の日本茶専門店にまで拡大した。

この活動にそごう・西武は百貨店として唯一参加している。
昨年10月から西武渋谷店(東京都渋谷区)、同11月から西武有楽町(東京都千代田区)の日本茶販売店「林家茶園」などで水筒持参者向けに飲料を販売している。

林家茶園の場合、煎茶(せんちゃ)とほうじ茶、玄米茶から選ぶことができるが、価格は350㍉㍑で420円とペットボトルの緑茶に比べれば割高だ。
ただ、「女性を中心に味にこだわる層に支持されている」(そごう・西武)ことから、他店舗にも拡大する方向で調整を進めている。


フジサンケイ ビジネスアイより

投稿者 trim : 2009年10月06日 11:48