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2010年11月11日

岐阜県セラミックス研究所

古田肇知事は10日開いた定例会見で、今年で最終年度を迎えた「環境調和型セラミックス新産業の創出」プロジェクトの成果として、県セラミックス研究所と陶磁器メーカーなどがリサイクル食器と軽量強化磁器を開発したと発表した。

リサイクル食器は、茶わんや湯飲みなどの廃食器を直径4ミクロン程度に粉砕し、母材となる粘土に50%まで混ぜ込むことに成功した。

従来は20%の混合率が限界だったが、粘土の成分の石英や長石の比率を工夫したという。

廃食器のリサイクル率が高まることになる。


さらに粘土の成分のバランスを変えたことで、焼成温度を通常の焼き物の1,350度から、1,150度まで下げることにも成功。

燃料を17~33%減らせるといい、県は「二酸化炭素(CO2)の削減にも寄与する」と話している。

軽量強化磁器は、粘土に10ミクロン程度の微粉末を均質に練り込む。
焼成すると微粉末は燃えて目に見えない小さな穴となり、約20%の軽量化が可能になった。

強化のために混ぜる「アルミナ」を別の物質に置き換えることで、軽量化を図りつつ一般食器の2倍の割れにくさを達成したという。

古田知事は「美濃焼は出荷量は全国1位だが出荷額は減少の一途をたどり、特に近年、安い海外製品に押されている」と危機感を表した。
今後、量産化して給食用や業務用、航空機などで利用されることを期待しているという。
【山盛均】


毎日新聞より

投稿者 trim : 2010年11月11日 12:09