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2012年05月22日

東京スカイツリー開業

東京スカイツリー4階の入り口ゲートを通過し、大きな扉のエレベーターの前に立つと、“天空”の世界への期待がふくらむ。 

1回に40人が乗れるエレベーターは、その大きさとしては日本最速となる分速600メートルというスピードで、揺れも感じることなくわずか50秒で高さ350メートルの第1展望台「天望デッキ」に到着する。

到着するや、眼下にびっしりと住宅やビルが立ち並ぶ下町の光景が広がり、さらに遠くお台場や東京湾までの遠景が目に飛び込んでくる。

天望デッキは3層構造になっており、エスカレーターで1階降りると、フランス料理と和食を融合した独創的な料理を提供する「スカイレストラン634(ムサシ)」があり、絶景ディナーを堪能することができる。
さらに1階下ると床がガラス張りになった部分があり、上に乗ってデッキの真下をのぞき込むことができる。割れることはないとわかっていても足がすくむ。

第1展望台より100メートル高い第2展望台「天望回廊」には、第1展望台から天井とドアが透明なエレベーターに乗り込み、外の景色を楽しみながら30秒ほどで到着する。

地上445メートル地点から始まる回廊は、足元までガラス張りの緩やかな勾配のある全長110メートルの通路をゆっくりと上っていく仕掛け。
ぐるりと1周した地上451.2メートルの最高到達点が「ソラカラポイント」だ。

天気に恵まれれば遠くは富士山まで、まさに飛行機に乗っているような感覚で関東平野を見渡すことができる。

地上450メートルの空中散歩を楽しむには、第1展望台の料金(大人・日時指定券で2,500円)に加え、1,000円(大人)の追加料金が必要だ。

22日の開業と同時にスカイツリーの関連グッズ販売も相次ぐ。

スカイツリーには1階と5階、第1展望台「天望デッキ」の3カ所にオフィシャルショップ「THE SKYTREE SHOP」がある。
セーラー万年筆は、最高4万円の万年筆など、筆記用具など54アイテムを発売。
東京・銀座の老舗『資生堂パーラー』がチョコレート菓子などを販売するなど、数々の和洋菓子や雑貨、文房具、ツリーの公式キャラクター「ソラカラちゃん」関連グッズなどが手に入る。
展望台の店舗専用の商品もある。

スカイツリーを中心とする商業施設、東京スカイツリータウンにも、「ここだけにしかない」限定商品が見つかる。

スターバックスコーヒージャパンは、同タウン内に2店舗をオープン。
開業日から、スカイツリーを意識した特大タンブラー(容量590ミリリットル、1,700円)と、特大マグカップ(550ミリリットル、1,600円)を販売する。

資生堂も22日から、オリジナル香水を「東武百貨店 東京ソラマチ店」で発売。
フローラルグリーンを基本とした格調高い和モダンの香りで、空とスカイツリーをモチーフにしたデザインのパッケージが目を引く。

スカイツリーを訪れなくても、関連グッズは手に入る。
ロッテが4月23日から、アイスクリーム「東京スカイツリー アイスバー」(120円)を発売。
ラムネ風味のシャーベットに、3色のカラフルな粒ラムネをちりばめた。
サークルKサンクスは、関東地区と長野県の計1,507店で、22日から「東京スカイツリーカレー」(398円)と「東京スカイツリーモンブラン」(298円)を発売する。

このほか、バンダイが700分の1スケールのツリーのプラモデル(4万2千円)を発売した。
土産品企画卸「藤二誠」(甲府市)は、キーホルダーなどスカイツリー公認雑貨を高速道路のサービスエリアやホテル売店で展開することを検討している。
スカイツリーを運営する東武タワースカイツリーは「いろいろな場所で関連商品が売れれば、スカイツリーのPR効果が高まる」(広報)と期待する。

東京スカイツリーと周辺施設「東京スカイツリータウン」の冷暖房施設は、地中熱と太陽光発電を使って省エネを実現している。

地中熱システムを管理する東武エネルギーマネジメントによると、「地中の温度が年間を通じて15~17度でほぼ一定しているという特性を利用した」という。
地中に埋設したチューブ内に水を循環させ、夏場には冷房で発生した熱を地下に逃し、冬場には地中の熱を取り入れて暖房に利用する。
大気に熱を放出しないので、冷暖房の熱で都市部が高温となるヒートアイランド現象の抑制にも寄与する。

また、スカイツリータウン内の地下には、高さ16メートル、水深15メートルの大容量水蓄熱槽を4つ設置。
25メートルプール約17杯分となる計約7,000トンの水を蓄え、夜間電力で夏は5度の冷水、冬は48度の温水を大量に製造し、昼間の冷暖房に活用する。
大規模災害時には、生活用水として墨田区に提供することになっている。

これらのシステムの導入により、従来と比べて、年間の電力やガスなどの消費量を約44%、二酸化炭素(CO2)排出量を約48%削減できるという。

また、スカイツリータウンの一部施設の屋上には、太陽光発電用パネルを設置した。
発電容量は約20キロワットで、発電した電気は施設内で使用される。

産経新聞より

投稿者 trim : 2012年05月22日 08:17