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2012年06月17日

廃地活用し若者就農


茨城県那珂市の農業生産法人「グリーンファーム」(黒岩勝彦社長)が、高齢化や後継者不足が深刻な農業に若者を呼び込もうと新たな取り組みを始めた。

市農業委員会や農業専門学校と連携、若者に農地と農機具を提供して農業をしてもらうことで、荒れた農地の有効活用と資金のない若者の就農との一石二鳥を狙う。

農業人口の減少に伴い、耕作放棄地が増加し続けている「負のスパイラル」を打破する挑戦だ。

同社は水戸市で堆肥生産などを行っていた飯塚正二郎さん(59)らが昨年4月に設立。
那珂市内の那珂川沿いで、農地として使われなくなり、荒れていた土地を約5カ月かけて再生。
現在はジャガイモが育つ。
市農業委員会が仲介役となって地権者の承諾を得た。
同社が現在那珂市や水戸市などに所有する計50ヘクタールの農地のうち、13ヘクタールは耕作放棄地を再生した土地だ。

県農村環境課によると、県内の耕作放棄地は2万1,120ヘクタール(2010年)。
2005年と比べて763ヘクタール増加した。
県は耕作放棄地の再生に補助金制度を設けているが効果はほとんどないという。

その背景には農業従事者の高齢化があり、世代交代も進んでいない。
県立農業大学校(茨城町)の2011年度の卒業生74人のうち、就農したのは36人と半数に満たない。
卒業生の約4割は両親が農家以外だが、同校は「非農家の学生は農地もなく、就農するのは難しい」と話す。

農業従事者の確保を目的とした国の融資制度もあるが、那珂市農業委員会の吉原誠一会長(69)は「いずれは返さなければならない。農業は浮き沈みがあるので、若い人は『やっていけない』となってしまう」と実効性を疑問視する。

そこで飯塚さんは、耕作放棄地を再利用して農地を増やす取り組みと並行し、新規就農者を募集。
自立したいと考える若者に農地や農機具を提供する事業を始めた。
今年度は農業専門学校から4人が正社員として入社。
飯塚さんは「これまでは農地と就農希望者の接点がなかった。新規就農者が自立できるように育てる仕組みを作りたい」と話している。
【杣谷健太】

毎日新聞より

投稿者 trim : 2012年06月17日 16:26