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2013年06月02日

塩の行方

家庭ごみの焼却灰を埋め立てる一般廃棄物最終処分場で、塩が取れるという。

群馬県高崎市の「エコパーク榛名」(同市上室田町)では年間50トン以上と聞き、その量の多さに驚いた。

この塩は、ごみの中の食品に含まれる塩分などによるもので、「副生塩」と呼ばれている。


処分場に降った雨水にしみだし、浸出水の脱塩処理で発生する。
副生塩を研究する福岡大大学院、樋口壮太郎教授によると、焼却灰に含まれる塩類は全国で年間18万トンと推定される。

浸出水は海水よりも塩分濃度が低く、脱塩処理をしているのは全国で1割もないが、副生塩の利用は進んでいないという。
処理場に山積みされたままだったり、産業廃棄物として処理されることが多く、循環型社会づくりへの課題の一つとされている。

そんな中で、高崎市では冬季の融雪材やグラウンドの地固めなどに散布してきたが、夏季の需要が少なく、新たに除草への使用を始めた。
濃度が高い方に水が移動する浸透圧の作用で、植物が根から水を確保できなくなるのだという。

2日午前11時から、同市高松町「もてなし広場」での「環境フェア」会場で、この除草用塩が市民200人に無料配布される。
小さな庭だが、リサイクルの輪に加わってみようと思う。
【増田勝彦】

毎日新聞より

投稿者 trim : 2013年06月02日 12:01