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2013年06月14日

今治タオルの端切れでバイオ燃料

日本一のタオル産地、愛媛県今治市で、製造過程で生地から4%程度出る端切れを燃料に変え、タオル生産に活用する「今治コットンリサイクル」プロジェクトが動き出した。

年間約1万トンのタオルを生産する同市では約400トンの端切れが出るが、これを活用する取り組みで、国の戦略的基盤技術支援事業制度を活用している。


繊維に酵素を加えてブドウ糖に分解、酵母で発酵させる方法で繊維からバイオエタノールを作る技術を2008年に開発した「日本環境設計」(本社・東京 都)が、愛媛県繊維産業技術センターなどと取り組んでいる。

酵素が高価で、従来の方法だと商業ベースに乗らなかったが、アルカリ液などに繊維を浸して分子の結びつきを弱め、酵素の使用量を15%まで減らすことに成功。
製造費が半分になった。

センターの中村健治・主任研究員は「端切れ1キロから500グラムのバイオ燃料を製造でき、十分採算が取れる技術になった」と話す。

バイオ燃料の活用には今治市のタオルメーカー2社も参加。
加熱が必要な染色や漂白過程でのボイラー燃料として使っている。
こうして作られた製品は「今治Rebirth(リバース)タオル」「めぐるタオル」の名で昨年11月からインターネットやカタログギフトで売り出し、ネットでは2カ月で3万枚を売るヒット商品に。
日本環境設計の今治工場担当・伊賀大悟さんは「エネルギーの地産地消を今治で」と話している。
【松倉展人】

毎日新聞より

投稿者 trim : 2013年06月14日 14:12