« ホッキ貝で上薬 | メイン | 人工軽石を活用 »

2013年06月19日

「ヤギ部」


今春、13年目を迎えた鳥取環境大の「ヤギ部」。

3月に新たなヤギ「ごまちゃん」も加わり、計4頭のヤギを部員が世話している。

ここ数年は、部員の減少などでえさやりなどの飼育が活動の中心だったが、5月からヤギの派遣除草を再開。
近くヤギグッズも販売するなど、活動が活発になっている。



ヤギ部の結成は同大が開校した2001年、小林朋道・環境学部教授が講義中に「キャンパスでヤギを飼ってみたらどうだろう」と学生に何気なく提案したのがきっかけ。

その後、大山トムソーヤ牧場(米子市岡成)から雌のヤギ1頭を譲り受けることができ、小林教授を顧問に活動を始めた。
現在は1~8歳までの4頭が学内の約500平方メートルの敷地内で飼育されている。
2~4人の部員で班を作り、各班が交代で朝夕に干し草などのえさを与え、飼育場を掃除している。

ヤギ部の活動の柱の一つが派遣除草。
草のある場所に放牧すると、草がなくなるまで食べてしまうヤギの特性を生かし、除草したい場所に柵を張り巡らし、柵内にヤギを放しておく。
ヤギによる除草は
▽除草機を使った場合のエネルギー資源の節約
▽人間の労力の削減
▽動物とのふれあいの場の提供
―などのメリットがあるという。

また、食べた草は排せつ物となり、それがまた草の栄養となって、循環を繰り返す。
小林教授は「ヤギは人と自然をつなぐ存在で、環境問題を考 える上で重要な教材」と話す。

除草のため学内外にヤギを派遣し、周辺の地域とも交流があったが、2010年の口蹄疫(こうていえき)流行をきっかけに派遣を自粛。
部員が減少したことなどもあり、県内のイベントに年数回、ヤギを派遣する以外は、ヤギの世話が活動の中心になっていた。
派遣除草も2011年6月を最後に一度も実施していなかった。

そんな派遣除草を久しぶりに復活させようと、現部長の九鬼大樹さん(19)=環境学部2年=は昨冬から前部長と準備を開始。
過去の活動報告書を調べ、小林教授から話を聞くとともに、今年4月には新入部員の勧誘に力を入れた。
その結果、昨年度の倍以上の約25人が入部。
部員が約50人に増えたことで、派遣除草を再開できる体制が整っていた。

2年ぶりの外部への派遣は先月下旬に実現した。
依頼があったのは八頭町のドッグラン施設カニスで、8歳のヤギ「こはる」が普段は犬が走り回るフィールドに放たれ、除草機では刈り取れないようなフェンス際の草まで食べている。
カニスの盛田美佐恵さん(43)は「ヤギは草を食べて喜び、人は草刈りが助かる。環境に優しいのも良いですね」と喜んでいた。

6月には、かつて販売していた絵はがきや置物といったヤギグッズを制作。
今後販売する予定で、さらに活動の幅を広げていくつもりだ。
九鬼部長は「1年生が入り、活気づいた。これからも要望があれば、積極的に除草活動をしたい」と意気込んでいる。
【川瀬慎一朗】

毎日新聞より

投稿者 trim : 2013年06月19日 20:34