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2007年08月29日

被災地のごみ、川崎へ輸送し処理(JR貨物)

川崎市とJR貨物(東京都千代田区)は28日、新潟県中越沖地震で被災した柏崎市で処理できず大量に集積されている粗大ごみの一部を、無償で川崎市まで鉄道輸送して処理する方針を明らかにした。

同社によると、貨物列車によるごみの無償輸送は初の取り組み。
川崎市環境局の船橋兵悟総務部長は「川崎市民にも新潟出身者はたくさんいると思う。困った時には助け合う気持ちで、できる範囲で支援したい」と話している。

JR貨物と川崎市は1995年から市内のごみの鉄道輸送を実施しており、同社側が「施設が壊れて困っている被災地に協力できないか」と川崎市に持ちかけて実現した。
期間は9月3日~同月末で、川崎、柏崎両市とJR貨物は31日に覚書を締結する。

川崎市と新潟県によると、柏崎市では不燃ごみ・粗大ごみ計約3,000㌧がJR柏崎駅近くの市有地(約6㌶)に一時保管されている。このうち約1,000㌧ある木製家具などの可燃性粗大ごみは、同市内の処理施設の煙突が震災で壊れて焼却できなくなっているため、その一部を川崎市に運んで処理する。
残るごみは民間の廃棄物処理業者らに処理を委託する。

川崎市は鉄道輸送用の粗大ごみ専用コンテナ(2㌧)7個と専用トラック1台を柏崎市に貸し出す。
ごみは現地で専用コンテナに積み込み、専用トラックに載せて南長岡駅まで輸送。
同駅からJR貨物の定期列車数本を乗り継いで川崎貨物駅まで運び、そこからさらに専用トラックで「川崎市浮島処理センター」(川崎市川崎区)に運んで破砕、焼却処理する。
輸送距離は計約340㌔で、貨物列車の乗り継ぎがあるため3~4日程度かかるという。
1日の処理量はコンテナ1個分(1~2㌧)で、30日にコンテナを載せた専用トラックを陸送する。

JR貨物によると、1995年の阪神大震災の際にごみを有償で輸送したことはあるが、無償輸送は初めてという。

毎日新聞より

投稿者 trim : 2007年08月29日 15:18