« 沖縄環境に熱い関心 エコプロダクツ2007 | メイン | ガラス瓶、値上げ機運高まる(日本山村硝子 他) »

2007年12月25日

加熱炉の廃熱利用発電システム開発(国際IPS)

研究開発型企業の国際IPSは、ゴミ焼却炉などの廃熱だけで発電するシステムを開発した。

廃熱を熱源として外部から熱を加えて駆動させる外熱機関「スターリングエンジン」を使用する。
燃料を使わないので二酸化炭素を排出しない。
発電機の製造は外部に委託し、早ければ2008年末に事業化する。
自治体向けで実績を上げ、製造業向けに広げる。

開発したシステムは、ゴミ焼却炉など加熱炉とスターリングエンジンを搭載した発電機をダクトでつなぐ。
発電機内のシリンダーに充てんした水素を廃熱で暖め、水素の膨張力でピストンを動かして電気を発生させる。

発電容量は1時間当たり25㌔㍗。
家庭で換算すると10軒から15軒分で、事務所などの電力なら十分まかなえる。
発電機の価格は2,500万円程度で、加熱炉とダクトでつなぐなど設置費用を含めると合計で約3,000万円になる見通し。
国内だけでなく、中国や韓国、欧州など海外でも廃熱利用の発電システムに対する特許を取得しており、海外メーカーとの技術提携も模索する。

スターリングエンジンは1816年に英国のR・スターリングが発明した外燃機関。
ガソリンエンジンのような内燃機関と比べ、性能・コストで劣るためほとんど実用化されていない。
しかし、熱源を選ばず工業炉の廃熱などを利用できるため、環境面から注目が集まっている。

 日経産業新聞より

投稿者 trim : 2007年12月25日 18:05