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2008年02月27日

不法投棄問題化のFRP船、12隻を光市の海岸から撤去

山口県光市と日本舟艇工業会(東京)は26日、港や海岸への不法投棄が問題化している繊維強化プラスチック(FRP)製の放置船の撤去作業を同市室積の象鼻ヶ岬で実施した。

市は「市民に迷惑を掛ける不法投棄は絶対にやめてほしい」と呼び掛けている。

工業会は、船舶製造メーカーなどでつくる業界団体で、ガラス繊維を樹脂で固めたFRPの廃船のリサイクル処理などに取り組んでいる。
今回、光市が申請した日本財団(東京)の助成を受けて放置船の撤去に着手。
撤去費用は約100万円で、うち、自治体負担は3割という。

この日は、作業現場を報道陣に公開。
風光明媚(ふうこうめいび)な海岸として知られる象鼻ヶ岬に放置された計12隻を、作業員6人がクレーン車を使うなどして次々とトラックに積み込んだ。

市水産林業課によると、同岬での放置船は約10年前から目立ち始め、昨年5月、17隻に撤去を求める警告文を張ったが、12隻がそのままとなっていた。
撤去された船は、下関市の解体業者に運ばれ、最終的にはセメントの原料やセメント製造工程の熱エネルギー源として再利用される。

FRP船は軽量で高い強度が特徴で1960年代後半から本格的に普及。
主に漁船やプレジャーボートに使われているが、腐らず、燃えにくいことなどから処理が困難で、廃船放置を招いていた。
工業会が2005年11月、廃船をセメントの熱原料にリサイクルする「FRP船リサイクルシステム」を事業化したことで、これまで約1,400隻を処理し、県内でも昨年度19隻、今年度は今回の12隻のほか、21隻が処理されている。

撤去作業を行った同課は「今後はパトロール活動を強化したり、地元住民の協力で監視を続けたりし、再び放置されることがないよう目を光らせていきたい」と話していた。

読売新聞より

投稿者 trim : 2008年02月27日 17:55