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2008年03月01日

調理器具は都市ガス 売り物は「熱源再利用」なのに(国崎クリーンセンター)

兵庫県川西市、猪名川町と能勢町など1市3町が共同で建設しているごみ処理場、国崎クリーンセンター(川西市、来年稼動予定)に付設される「リサイクルプラザ」調理実習室に、都市ガスを使ったコンロが設置されることになった。

同処理場はごみを燃料に発電した電力で施設内の電気の4分の3をまかなうリサイクルが売り物で、関係者から「せっかくのPR施設なのに」といぶかる声が上がっている。

同センターは川西市の一庫ダムに近い山間部に、総額約210億円をかけ建設中。
1日235㌧のごみを焼却し、灰は溶かして固める新鋭施設だ。

センターの建設にあたる「猪名川上流広域ごみ処理施設組合」によると、ガスコンロは、食材やエネルギーの無駄を省いて調理を楽しむ「エコクッキング教室」などを開く予定の調理実習室「制作工房」に約5台設置する予定。
センターは、ごみを処理するのに都市ガスを使うが、調理用コンロで使うには圧力を下げる装置を介する必要があるという。

同センターの発電量は年間約1,900万㌔㍗。
施設の運営に同2,500万㌔㍗程度必要で、足りない分は関西電力から購入するが、時間帯によっては電気が余り、その電力は売却する計画だ。

同組合の委嘱で施設周辺の環境保護活動をする環境保全委員の一人は、「せっかく発電でエネルギーをリサイクルしているのに、なぜ啓発施設で電気を使わないのか疑問で、『看板に偽りあり』だ」と批判する。
一方、同組合の担当者は「制作工房のガス使用量はわずかで、熱源をどうするか詳しく検討したわけではない。炉で都市ガスを使うと決めたときに、一緒のエネルギーにしたのではないか」と説明し、発電した電気を使わないことに関しては「おかしいかどうか分からない」と話している。

毎日新聞より

投稿者 trim : 2008年03月01日 16:33