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2009年09月29日

電照菊農家がエコ栽培

電照菊の国内一の産地、田原市などの農家が、二酸化炭素(CO2)削減を目指して白熱電球に代わり赤色の発光ダイオード(LED)を導入している。

LEDは1個当たり白熱電球の80~100倍の費用がかかるため、温室効果ガス排出抑制のための国内クレジット制度を活用するなどしてコスト削減を図っている。


LEDを導入しているのは、田原市の農事組合法人・アツミシーサイドフローラル=青山房生社長(60)=と契約農家24戸で組織する社団法人エコアース。

電照菊栽培は花芽ができる前に照明を当てて人工的に日照時間を長くすることで、開花時期を遅らせ、花のない時期に出荷する。
田原市内では約1,000戸が年間約3億本を生産している。

白熱電球について経済産業省がメーカーに製造中止を要請していることもあって、青山さんらは2年前からLEDを試験的に導入していた。

LEDは消費電力が白熱電球の15分の1~18分の1で、10年間は使えるという。
ネックは価格。
1個が8,000~1万円もする。

コスト削減策の一つがリース契約の導入。
今春から月々1個100円のリース契約により、電球の約60%、約1万1,000個をLEDに切り替えた。


もう一つのコスト削減策が国内クレジット制度の活用だ。
この制度は温室効果ガス削減のため、大企業による資金や技術の提供で、中小企業が省エネを実施し、CO2削減量(国内クレジット)を大企業が購入する仕組み。

青山さんらと大手商社・丸紅との削減計画が認証され、年間約300㌧のCO2削減を計画しており、現在、詳細について交渉中。

青山さんによると、現在のLED電球ではハウスの高さによっては全体に光が行き届かない難点もある。
しかし、青山さんは「補助金に頼らず、すべて自前でやっているので大変だが、いずれなくなる白熱電球に戻ることはできない。環境が問題となっている中、環境を考えた農業を確立したい」と話している。


毎日新聞より

投稿者 trim : 2009年09月29日 13:42