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2009年11月02日

エコ通勤普及策探る

トヨタ自動車関連工場の進出をにらみ、仙台圏北部の工業団地で路線バスを走らせてマイカー通勤を減らす「エコ通勤」の取り組みが10月に始まったのを受けて、エコ通勤の推進を目指すセミナーが同月27日、仙台市宮城野区の仙台サンプラザで開かれた。

全国の実践例が紹介され、エコ通勤の環境保全面などでの効果や普及のポイントが指摘された。

東北運輸局と交通エコロジー・モビリティ財団(東京)などが主催し、地方自治体や企業関係者ら約50人が出席した。

ヤマハ発動機(静岡県磐田市)総務部の太箸樹巨雄主管は、2004年12月に始めたエコ通勤の取り組みを紹介した。


太箸氏によると、取り組み前に自動車かバイクで通勤していた社員は83%。
徒歩や自転車、公共交通機関などを通勤手段にすると手当を支給するなどの施策を打ち出した結果、エコ通勤の参加者は2008年12月時点で67%に伸びた。
自転車と徒歩の社員は10%(2004年1月時点)から19%へとほぼ倍増した。

太箸氏は「強制はせずに、賛同者を徐々に増やしていくことが重要だ」と振り返り、「二酸化炭素(CO2)削減はもちろん、長期的に見れば、社有の駐車場を減らせるなどの経営的な利点もある」と強調した。


筑波大大学院の谷口綾子講師(都市交通計画)は環境や経済性、交通事故減少など、エコ通勤の効果を多角的に分析。
「社員同士で一緒に車で通勤したり、夏だけでも自転車に切り替えたりするなど、賢く使い分けることが大切だ」と指摘した。

運輸局、仙台市の担当者を交えた意見交換会も行われ、パソコン製造の富士通アイソテック(伊達市)が7月からエコ通勤手当を新設したことなどが取り上げられた。

県内では、エコ通勤の普及に向けてミヤコーバス(仙台市)が10月から、大衡村と大和町の工業団地を通る仙台市発着の路線バスと高速バスを運行している。


河北新報より

投稿者 trim : 2009年11月02日 16:46