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2010年08月02日

マラソン大会「定員の壁」


首都圏を中心にランニングブームが過熱している。

参加の申し込みが殺到し、数時間で募集を締め切るというマラソン大会が続出。

「ランナーの聖地」と言われる皇居では真夏でも多くの人が走り込んでいる。

ブームの火付け役となった東京マラソンは1日、来年2月27日の大会の募集をスタートさせたが、さて今回は何万人がエントリーするか。

定員12,000人(フル)のつくばマラソン(11月28日)は、参加者の募集を開始から13時間で締め切った。

昨年の3日間から大幅な短縮だ。
人気の高い長野マラソン(4月18日)は昨年同様、8,000人の定員がわずか5時間半でいっぱいになった。

ハーフの手賀沼エコマラソン(10月31日)は8時間20分で定員7,000人が埋まった。
こちらも昨年の2日間から大幅な短縮だ。

ほかの大会も募集の締め切りが軒並み早まる傾向にあり、受け付け開始と同時に申し込みが殺到し、インターネットがつながりにくくなるといったトラブルも起きている。

月刊誌「ランナーズ」を出版するアールビーズの大信正紀さんは「5年前までこんなことはなかった」と話す。
以前は定員を設定せず、申し込みをした全員が参加できる大会がほとんどだったという。
ところが数年前から、少しずつ参加者が増え、飲料や仮設トイレが不足する大会が出てきて、定員を設けた。
2007年に東京マラソンがスタートすると、各大会で参加者が急増、短期間で定員が埋まるようになった。
今後は、東京マラソンのように抽選で参加者を決める大会が増えるのではないかという。

大信さんは「東京マラソンがメディアで大きく取り上げられ、それまで走っていなかった人が走り始めた。ある大会でいったん締め切りが早まると、ランナーの方も危機感が高まり、去年より今年と、どんどんエスカレートしてしまう」と分析する。

ランナーズの調査によると、全国でフルマラソンを年に1回以上走った人は、2004年が78,776人。
それが2009年には166,794人と実に2倍以上になっている。
ただし、同じ年の東京マラソンには、それをはるかに上回る226,378人が申し込んでいる。

東京マラソン財団によると、今年のフルマラソンの部は8.5倍の高倍率になったが、応募した人の約4割がマラソン未経験者だったという。
東京マラソンが、いかにマラソンランナーの層を広げ、ブームの牽引(けんいん)役になっているか分かる。

来年の大会の募集は1日から31日まで、インターネットなどで行われる。
応募者は過去4回順調に伸びており、今回は倍率が10倍を超えるかどうか注目される。
【小石川弘幸】


読売新聞より

投稿者 trim : 2010年08月02日 14:44