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2010年11月01日

世界海垣サミット

浅瀬に石垣を築き、潮の干満に合わせて魚を捕る伝統的な漁具「海垣(インカチ)」を利用する国内外の地域が集まり、海の保全や利用について話し合う「世界海垣サミット」(主催・世界自然保護基金=WWF=ジャパン、白保魚湧く海保全協議会)の講演とシンポジウムが31日、石垣市白保公民館で行われ、人の手を加えることで生物多様性を豊かにする「里海(さとうみ)」の実現を目指して共同宣言を発表した。

サミットは世界7カ国・地域から12の団体・代表者が参加した海垣に関する初の国際会議。

白保は2006年に白保中の生徒を中心に全長400㍍の海垣を復元。

白保魚湧く海保全協議会の山城常和会長は「たくさん魚がいた昔の海をいかにして取り戻すか一生懸命取り組んでいる」と述べた。

白保中の生徒は、赤土流出防止の月桃を植えたり、刺し網漁、放流調査などを通して海の状況を把握する活動を紹介した。

韓国国立民俗博物館のオ・チャンヒョン学芸研究士は、国が海垣を使った農漁観光プログラムを推進し、環境意識の高まりとともにひと月に3,000人も訪れる舒川郡の例を紹介。

漁村活性化の一方で干潟を荒廃化させる悪影響を引き起こしており、「持続可能な漁法と観光プログラムの開発の中での葛藤があり、考えていく必要がある」と報告した。

共同宣言は、サミット参加国・地域が協力しながら里海づくりに取り組むことを宣言した。

琉球新報より

投稿者 trim : 2010年11月01日 22:53