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2010年12月16日

「大変なお宝」

環境省のレッドリストで「絶滅」種に指定されている日本固有の淡水魚「クニマス」(サケ科)が富士河口湖町の西湖で生息していることが15日明らかになり、地元の西湖漁協は報道陣からの問い合わせに追われた。

三浦保明組合長(61)は「昔から黒っぽいヒメマスがいて、クロマスと呼んでいた。まさかクニマスとは、誰一人思っていなかった。大変なお宝をいただいた」と満面の笑みを浮かべていた。

京都大の中坊徹次教授(魚類学)らが今春、調査に訪れ、同漁協が網にかかった黒っぽいマスを渡した。


中坊教授らは、えらや消化器官の構造などを分析し、クニマスと確認した。
三浦組合長によると、西湖北岸数カ所に生息し、1回の刺し網の漁獲量の3分の1を占めることもあるという。

クニマスの成魚は約30㌢。
秋田県の田沢湖にだけ生息する固有種。
1940年ごろ、田沢湖に強酸性の水が入り、死滅したとされていた。
同漁協には1935年、田沢湖からクニマスの卵が10万粒送られた記録が残っている。


三浦組合長は「クニマスが綿々と生きていたとは知らなかった。西湖を誇りに思う。今後は乱獲対策などをきちんとしたい」と話した。
今月末まで解禁のヒメマス釣りは予定通り行う。
【福沢光一】

毎日新聞より

投稿者 trim : 2010年12月16日 18:30