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2013年01月18日

廃ガラスで再生タイル

ワインや焼酎など再使用できない有色の瓶、テレビのブラウン管などの廃ガラスを混ぜものなしでタイルに作り替えて販売する。

こんなユニークな試みが京都市内などで始まった。

製造は障害者施設が担い、就労支援への取り組みとしても期待されている。

環境問題で活動するフリーアナウンサー遠藤のぶこさんが大量に出る廃ガラスの再利用を目指し、知人らと「京・ガラスおこしプロジェクト」を4年前に結成。
ガラスの結晶促進の技術に関する特許を持つ岡本覚・大阪工業大客員教授の協力を得て、昨年夏から関係者と再生タイルの製造に乗り出した。

事業を手掛けるのは元神戸製鋼ラガーマン杉本慎治さん(48)が経営する杉本工務店(南区)。
業者が回収した廃ガラスを左京区の知的障害者施設の修光学園などに搬入。
利用者らが岡本客員教授の開発した結晶促進剤を使って焼成し、30センチ四方のタイルにする。
焼成に必要な温度は通常1,350度超だが、特許技術を生かすと800度ででき、CO2(二酸化炭素)削減に役立つ。
ほとんどガラスのみで固めるため透水性や保水性に優れるという。
タイルの価格は1枚1,800円。
現在の生産量は月ベースで数百枚。
今後、工場となる障害者施設を増やし、年間9万枚の製造を目指すという。

岡本客員教授の話では、2010年度のガラス瓶国内生産は133万トン。
このうち47万トンの多くが再利用されず埋め立てられたり海洋投棄されたりしている。
遠藤さんは「再利用したガラスはタイルのほかに鉢や雑貨などにも応用ができる。
タイルを通じて環境問題への意識を持ってほしい」と話す。

京都新聞より

投稿者 trim : 2013年01月18日 16:57