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2013年07月02日

旅館の割り箸、暖房燃料に

全国有数の温泉地として知られる兵庫県・城崎温泉街(豊岡市城崎町)で、旅館や飲食店で使われた割り箸を回収し、地域の公共施設などにあるペレットストーブ用の燃料に再利用する取り組みが始まった。

環境省や林野庁によると、割り箸のリサイクルは全国的にも定着しておらず、地域内で循環させる試みは珍しいという。

夏の観光シーズンに大量の割り箸を集め、無駄のないリサイクルを目指す。

城崎温泉街では約80軒の旅館と約60軒の飲食店が営業。
年間40万人以上が宿泊し、朝食と夕食だけで割り箸は約80万膳が用いられる。
この活用策を豊岡市商工会青年部城崎支部などが検討。
市が間伐材などを有効利用する環境施策として、おがくずを固めて燃料にするペレットストーブの導入を進め、公共施設や学校に320台が設置されていることに着目した。

今年4月、町内4か所に回収ボックスを設置。
集まった割り箸は9月上旬には市内の業者に持ち込んで、おがくず80%、割り箸20%の割合でペレットにし、これを同支部や市が購入。
公民館などのストーブに使う。
おがくずだけのペレットは1キロ45円程度で、割り箸を混ぜても同じくらいの価格になる見込みという。

朝食に出すことが多い竹の割り箸は、燃やすと油が出てストーブを故障させるため分別などに手間がかかる。
しかし廃棄費用を節約できるため、大半の旅館・店舗が協力的だという。

同温泉街で消費される割り箸を活用すれば年間3.5~5トンのペレットが生産でき、ストーブ1台で3,500~5,000時間燃やせる量になるという。
これまでに約3万2,500膳分(約131.5キロ)が集まっている。

文豪・志賀直哉が泊まったことで知られる同市城崎町湯島の旅館「三木屋」10代目主人、片岡大介さん(32)は「洗って選別する必要はあるが、手間を惜しんではエコは実現できない。お客様にも『自分が使った割り箸が、再び役立てられる』と実感してもらえるのでは」と期待。

城崎温泉旅館協同組合の高宮浩之理事長(51)は「夏場は大量の割り箸が消費される。
冬のシーズンに向けて地域を挙げて取り組み、『環境に優しい城崎温泉』という新しい価値につなげたい」と話している。
【沢本浩二】

読売新聞より

投稿者 trim : 2013年07月02日 18:32